北条義時が大河の顔に NHK2022年放送「鎌倉殿の13人」 喜びの声広がる鎌倉

鎌倉市

 NHKは8日、2022年に放送される大河ドラマのタイトルが「鎌倉殿の13人」と発表した。主人公の北条義時を小栗旬さんが演じる。脚本は三谷幸喜さんが書き下ろし、主な舞台は鎌倉という。三谷さんが大河の脚本を担当するのは「新選組!」「真田丸」に続き3度目。

 鎌倉幕府を開いた源頼朝の死後、執権として幕府のかじを取った北条義時が、NHK大河ドラマの主人公として描かれる─との吉報に、ゆかりの鎌倉市では「鎌倉の歴史や魅力を発信する機会」と喜びの声が広がった。

 1218年、義時が建てた薬師堂を前身とする覚園寺(同市二階堂)の仲田順昌住職は「鎌倉や義時公が大河ドラマのテーマになることは、とてもうれしい」と歓迎した。頼朝の死後、激しい内部抗争の末に義時が権力を掌握したことを踏まえ、「権力闘争の歴史の上に、今の鎌倉や、鎌倉らしさが形作られている。それがどう描かれていくかを見たい」と期待した。

 「まちの成り立ちや内面を、多くの方に発信する良い機会になる」と指摘するのは、市観光協会の大森道明会長だ。「鎌倉が名前だけ有名になるのではなく、その歩みを、豊かな自然や息づく文化とともに知ってもらいたい。協会も、そうした工夫ある施策をさらに打ち出したい」と、この好機を生かしていく意欲を示した。

 松尾崇市長は「鎌倉幕府の礎を築いた北条義時公が主人公となったことは大変喜ばしく、今からとても楽しみ。ドラマ放映と連動し、鎌倉が育む歴史文化の魅力発信やシティープロモーションにつなげていきたい」とのコメントを出した。

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