「率直に、がっくりきた」。神奈川県小田原市の加藤憲一市長は9日の定例会見で、2022年のNHK大河ドラマが鎌倉を主な舞台とし北条義時が主人公の「鎌倉殿の13人」に決まったことへの失望感をあらわにした。
小田原市は、ゆかりの市町とともに小田原北条5代を大河ドラマに取り上げるよう要望活動に取り組んできた。それだけに県内が舞台、しかも同じ「北条」が選ばれたこともショックだったようだ。「同じ北条姓で、(小田原北条氏は)先送りになるのではないか」との懸念ももらした。
市内では昨年までの2年間、小田原北条初代の伊勢宗瑞(北条早雲)の没後500年に合わせた顕彰事業を展開。「手応えを感じ、期待していただけに残念」としながらも、「落胆せずに、また粘り強く活動していく」と、今後の“大河誘致合戦”の勝利に向けた意気込みを口にした。
ただ、鎌倉市も北条五代観光推進協議会のメンバーなだけに、最後は「鎌倉市さんも複雑では」と思いやった。