【MLB】秋山加入でレッズ若手が危機も 編成本部長は問題なし「最高のチームには厚みある」

レッズ・秋山翔吾【写真:Getty Images】

秋山は「日本でほぼ中堅手としてプレー」も、センゼルも中堅手に残る見通し

 西武から海外FA権を行使してメジャー移籍を目指していた秋山翔吾外野手と3年2100万ドル(約23億円)で契約を結んだレッズ。米メディア「ジ・アスレチック」は、秋山の加入によって昨季まで中堅を守っていたニック・センゼル内野手ら外野陣に起用法に注目している。

 記事では「レッズは打撃と守備の能力でアキヤマをターゲット」として獲得したとし、「日本でほぼ中堅手としてプレーしたが、右翼の経験もあり、レッズは彼が外野3ポジションで優れた守備ができる」と期待を寄せている。

 そして秋山の加入によって注目を集めているのが、昨季はセンターを守っていたニック・センゼル内野手だ。新人だったセンゼルは92試合にスタメン出場し、801イニングのうち中堅でプレーしなかったのは4イニングだけだった。元々は三塁手で、マイナーでは遊撃手、二塁手を務めたが、ウィリアムズ編成本部長とデビッド・ベル監督は、今季も中堅手として考えているという。

 三塁には昨季49発のエウヘニオ・スアレス内野手、二塁には昨季35発のマイク・ムスタカス内野手がいることから、秋山が中堅を守るならば、センゼルと分け合う見通し。ウィリアムズ編成本部長は「ショウゴは左打者で、ニック(・センゼル)を補完してくれる。デビッド(ベル監督)はこの選手たちに多くのプレー時間を与える方法を見つけると思う」と語っている。

秋山の「MLBへの適応」は未知数、編成本部長は「最高の選択肢を持ちたい」

 このような状況から、記事では秋山の守備位置よりも打順を決めるほうが先決だと指摘。「レッズは出塁率の高さを評価してアキヤマを獲得し、そのスキルがMLBでも通用すると考えているため、ほぼ毎日先頭かそれに近い打順で打つことになるだろう」とし、NPB時代は左腕と右腕に対してそれほど変わらない出塁率を残しことを紹介している。

 外野には他にもウィンカー、アービン、アキーノもいる。ベル監督は「チームとしての能力に自信を持っている。チームのためにベストな選択、うまくいく方法を尊重したいと選手たちが考えていることにも自信を持っている。皆がプレーしたいと思っていて、自身の役割を知ること、選手として向上し続けることが重要だと思っていることも理解している。だから、うまくいく方法を考えなくてはならない」と、この中から上手く起用していく考えを明かしている。

 また、ウィリアムズ編成本部長も「最高の選択肢を持ちたい。最高のチームには厚みがある。近年我々を悩ませてきたことの1つは、不調や怪我など、誰かに何かが起こったとき、代役が十分でないことだった」と戦力層が厚くなったことに満足しているようだ。

 記事では最後に現時点で未知数なポイントを6つ紹介。その1つとして「アキヤマのMLBへの適応はどうなるか?」も挙げられている。さらに、ウィリアムズ編成本部長は「明日が開幕日だとしたら、とても良い状態だと感じている。しかし、開幕日は明日ではない。だから、このチームを更に向上させ続けるために時間を使う」と、さらなる補強も予告。今後レッズがどのような動きを見せるのかにも注目だ。(Full-Count編集部)

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