箱根の山あいに潜むカオスな神社! 鳥居にエンジェル!? 監視カメラに睨まれながらの初詣は刺激的だった! |Mr.tsubaking

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都心からのアクセスも良い人気観光地である箱根。昨年の台風で登山鉄道が被害を受け大きな打撃がいまも続いているが、それでも大涌谷には多くの観光客の姿が見られる。

災害を乗り越えつつ賑わう大涌谷や芦ノ湖に向かう道すがらに、真っ赤で巨大な鳥居がそびえている。多くの観光客は車で通過するばかりの道なので「何か大きな神社があるな」とか「箱根神社の入り口かな」程度に通り過ぎる。

しかし、ここがあらゆるものを詰め込んだ、見どころ満載の宗教テーマパークだった!

車を止めて大鳥居をよくよく見てみる。中央には「大天狗山」の文字。ここは「箱根大天狗神社」という場所だ。通り過ぎるだけの人たちは気がつかないかもしれないが、この鳥居、よくよく見てみると、両脇になんと西洋の「エンジェル」がぶら下がっているのである。

たった一基の鳥居で、洋の東西を飛び越えてしまうトンデモなことが起きている。

そのすぐ後ろにある門の前にもエンジェル。しかし背後には三尊形式の不動明王が控えていて、とにかくどこに軸足があるのかわからない。

同山のHPによると、ここ箱根大天狗神社は「神々の降臨を受けた教祖が、山岳信仰の厚い山々に修行に入り、長年の荒行の末に修行を完遂し、昭和55年に開山した」のだそう。

入口から、宗教のデパートかと思えるような様子の神社だけあって、御祭神もイザナギ・イザナミからアマテラス、果ては釈迦如来までを祀っている。

二番目の鳥居の脇には、マリンブルーと白のツートンというなんともファンシーな彩りをした大仏が鎮座している。

ここからは「撮影禁止」の張り紙がなされ、各所に監視カメラが目を光らせていて、一気に緊張感が増す。

写真で伝えられないのが残念だが、ここからがさらにすごい。本殿に向けた150mほどの道には、仏像とエンジェル像が交互に配され、その足元には、プラスチック製で直径10cmほどの宝石が置かれている。見上げると、電線のように空中を渡されているのは七色の電飾。夜になるとギラギラと輝く様子が想像され、他のどの場所にもない聖域の演出が目に浮かぶ。

本殿の前には、ライオンズマンション以上三越未満ほどのサイズをしたライオンの像が置かれ、こちらも神像として祀られている。

大天狗神社と言いながら、ここまで天狗のモチーフはわずかにしか見かけなかった。しかし、本殿にはしっかり、1.5mを超えるような巨大天狗面。それだけであれば、天狗信仰の残る山寺で見かけることもあるが、こちらの天狗がすごいのが、目に仕込まれたLEDから発せられる真っ赤な光線。ほとんどSFの世界だ。

しかもその後方には、2mにも迫ろうかというトラの置物。

もう、なにがなんだかわからない。世界中の「ありがたいっぽいもの」が箱根の山あいにぎゅうぎゅうに詰め込まれた境内で、監視カメラに見つめられながら緊張感の漂う参拝をしてみるのも一興ではないだろうか。

ネット上には、同山の裁判の話や勧誘の話がいくつもみられるが、その真贋は不明のものばかり。この情報過多の時代に、こんなに閉ざされた神社が残っている不思議にゾクゾクする。(取材・文◎Mr.tsubaking 『どうした!?ウォーカー 第49回』)

■箱根大天狗神社
神奈川県足柄下郡箱根町須雲川293
0460-85-6710