千賀1000奪三振へあと143、柳田は1000安打まで42本… 鷹戦士が今季達成しそうな記録は

ソフトバンク・千賀滉大(左)、柳田悠岐【写真:藤浦一都】

守護神森は通算100Sへあと26、サファテは250Sまであと16

 ソフトバンクは7日にシーズンスローガン「S15(サァイコー!)」を発表した。2月1日のキャンプインに向けて、選手はそれぞれ自主トレに励んでいる。2020年シーズンに生まれそうな節目の記録を見てみよう。

 昨季のソフトバンクは開幕戦で松田宣浩内野手が通算1500安打を本塁打で飾ったのをはじめ、数々の節目の記録が誕生した。福岡ソフトバンクホークスとして15周年を迎える今季もさまざまな記録が期待されている。

 投手陣ではエース千賀滉大が通算1000奪三振まで残り143。昨季はパ・リーグ1位の227奪三振を記録しており、順当にいけばシーズン中盤にも達成できる計算となる。

 守護神の森唯斗は400登板まで残り47。ルーキーイヤーから6年連続で50試合以上に登板しており、森自身も登板数には強いこだわりを持っているだけに、こちらも実現可能な数字といえるだろう。さらに森は通算100セーブまで残り26セーブに迫っている。

 セーブといえば、サファテは通算250セーブまで残り16セーブ。2018年に5セーブを記録した後、股関節の手術を受けて懸命なリハビリを続けているが、ファンとしても今季こそ大きな節目達成を期待したいところだ。

 また、和田毅はNPB通算150勝まで残り20勝。同学年の松坂大輔が同じリーグに復帰したことを刺激に変えて、大台に挑んでいく。

内川は通算200本塁打まであと4本、新加入バレンティンは300本塁打へあと12本

 野手陣で最も達成に近いのが今宮健太内野手の通算300犠打。残り1で開幕戦にも到達可能だ。ここ数年は強打者としての成長が著しく、今季は「20本塁打を目指す」と語っているが、シーズン62犠打を2年連続で達成した名手としてこの節目の記録は1つの勲章となるだろう。

 昨季は打撃不振に苦しんだ内川聖一内野手は通算200本塁打まで残り4本、通算1000打点まで43打点。本来の力を発揮できれば達成可能な数字だ。同じ通算1000打点まで残り109打点としているのが松田宣。こちらはキャリアハイを記録する必要があるが、それをモチベーションにしたいところだ。

 柳田悠岐外野手は1000試合出場まで残り122試合で、通算1000安打まで42安打。ともに怪我さえなければ手が届く。通算200本塁打まで43本で、松田同様にキャリアハイによる大台突破が期待される。柳田と同じ記録がかかっているのが中村晃外野手で、1000試合出場まで残り75試合、通算1000安打まで60安打だ。

 今季新加入のウラディミール・バレンティン外野手も通算1000安打まで41安打、通算300本塁打まで12本(ともにNPBでの記録)と新天地1年目で節目を迎える可能性は高い。アルフレド・デスパイネ外野手も来日通算500打点まで残り48打点だ。

工藤公康監督は通算500勝まで残り75勝、昨年は76勝で2位

 これらの記録はあくまでも選手個人のものであり、それぞれにとって1つの通過点に過ぎない。ここ2年逃しているリーグ優勝を成し遂げての4年連続日本一がチームの目標であり、選手個々も「まずはリーグ優勝することが一番」と口を揃える。工藤公康監督もスローガン「S15(サァイコー!)」発表会見で「選手みんなが1つになって進歩、進化していくことが大事」と語っている。

 ちなみに工藤監督は、監督としての通算500勝まで75勝。この5年間で425勝、多くの故障者に苦しんだ昨季もシーズン76勝を挙げており、十分に到達可能な数字だ。まずは工藤監督の節目の勝利をシーズンのどの時期に達成できるかによって、リーグVの行方が見えてきそうだ。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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