長渕剛さん詩画や踏み絵の実物など お宝98点展示 笠間日動美術館

名品・珍品 お宝展、3月8日まで

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笠間日動美術館で開かれている「名品・珍品 お宝展」=笠間市笠間

笠間市笠間の笠間日動美術館で3月8日まで、新春向けに企画した「名品・珍品 お宝展」が開かれている。同館のコレクションを中心に、歌手の長渕剛さんの詩画や、洋画の大家たちの横顔をうかがわせる書、キリスト教禁制時代に使われた踏み絵の実物など98点を紹介。同館は「公開する機会が少なかった資料もあるので楽しんで見てもらいたい」としている。

展示は、七つのコーナーからなり、第1会場(1階)と第2会場(2階)で展開されている。

第1会場では「長渕剛さんの詩画」が入り口近くにある。「不動明王〜怒りが悲しみに変わる時〜」など6点が並び、ミュージシャン・長渕さんの多才さともがきながら生きている姿が伝わってくる。「近代洋画のもうひとつの顔」は、林武、佐伯祐三、熊谷守一といった同館らしい洋画家のラインアップだ。典型的作風の油絵とともに、林の「寿」、熊谷の「一去一来」と揮毫(きごう)した書などがあり、人物像をしのべる。

「描かれた幕末明治」では、江戸時代中後期の絵師、亜欧堂田善の「浅草観音図」の詳密な描写が目に留まる。油彩画「達磨図」は、16世紀後半、イエズス会宣教師に生徒が学んで手掛けた洋風画の作例の一つという。日本人がどんなふうに西洋画に出合ったのかに思いをはせたくなる。

第2会場は4コーナーから成り、彫刻や陶器など工芸品のほか、山岡鉄舟、東郷平八郎、犬養毅の書がある。「暮らしの中の信仰」では、「踏み絵」や「かくれキリシタンの十字架」など江戸時代のキリスト教禁制時代の資料の実物がある。同館の西尾真名学芸員は「足を止めて見てほしい」とアピールする。

「木村武山コレクション」も見どころの一つ。笠間出身で明治後期に日本美術院の五浦時代を担った一人でもある日本画家、武山の家に伝わる品々から、8点の軸装画のほか、遺愛の品を公開。武山は日露戦争に従軍しており、陸軍士官・寺内寿一から譲り受けた工芸品など珍しい品もある。

西尾学芸員は「作家と当館のつながりを示す品や、今回初めて公開した物もある。足を運んで見てもらいたい」と話している。

月曜休館。ただし1月13日、2月24日は開館(翌日は休館)。入館料大人千円、65歳以上800円、大学・高校生700円、小中学生無料。問い合わせは同館(電)0296(72)2160。(佐川友一)