青森山田と静岡学園出身!今年のJで「大ブレイク」に期待したい10名

13日に行われる第98回全国高校サッカー選手権大会の決勝は、青森山田(青森)と静岡学園(静岡)という顔合わせとなった。

今回は、高校サッカー界を代表する両校の出身者で、今季のJリーグで大きな飛躍を期待される選手をご紹介しよう。

郷家 友太(ヴィッセル神戸)

出身校:青森山田(2015-2017)
2019年の成績:12試合1得点(神戸)

U-20日本代表、ラキティッチとモドリッチを目標とする万能型MF。183cmながら運動能力と足元の技術に優れ、FWからサイド、ボランチまでこなす。

ベガルタ仙台のジュニアユースから青森山田中学に編入し、10番を付けた高校時代は“怪物”とも評された。当時からロングスローの名手として知られ、ボールを拭くための専用のタオルが用意されていた。

卒業後にヴィッセル神戸へ加入し、同年4月のルヴァンカップ・長崎戦で初ゴールを決めている。

長谷川 竜也(川崎フロンターレ)

出身校:静岡学園(2009-2011)
2019年の成績:25試合5得点(川崎)

元U-17~20日本代表、静岡学園時代に大先輩の三浦知良が絶賛したというアタッカー。

「自分の武器」についてドリブル、「プロ選手としてここだけは絶対に譲れないこと」もドリブルと答えるほどの“ドリブル信者”で、その切れ味はJ1でも屈指である。

高校卒業後、順天堂大学を経て川崎入り。学生時代はサイド、トップ下でプレーしたが、川崎では左サイドを中心にセンターフォワードでも起用されている。

神谷 優太(柏レイソル)

出身校:青森山田(2014-2015)
2019年の成績:36試合6得点(愛媛)

東京五輪候補で昨年のトゥーロンで主将を務めたMF。テクニックに優れた攻撃的MFだが総合値が高く、センターハーフでのプレーも可能だ。

東京ヴェルディジュニアユース、ユースにまで進んだが、高校2年の時に青森山田へ転向し、「Jユースから高校サッカーへの転身」が話題になった。

その後、湘南でプロ入り。昨年まで2年間J2の愛媛FCに貸し出され10番として活躍した。今季は柏レイソルに移籍し、飛躍が期待される。

旗手 怜央(川崎フロンターレ)

出身校:静岡学園(2013-2015)

東京五輪の日本代表候補にもなっているアタッカー。小柄だが1.5列目辺りからの飛び出しで相手をかく乱する“忍者”のような選手で、ゴールとアシストに絡むことができる。

高校時代はそれほど目立った存在ではなかったが、大学1年生時に関東大学サッカーリーグ戦で9得点を記録して新人王を獲得、2年生になって大学選抜や世代別の代表に呼ばれるようになった。2020年に川崎入り。

実の父親は旗手浩二氏。清原和博と桑田真澄、いわゆる“KKコンビ”の1学年先輩であり、PL学園のショートとして甲子園を沸かせた元野球選手である。

三國ケネディエブス(アビスパ福岡)

出身校:青森山田(2016-2018)
2019年の成績:11試合0得点(福岡)

ナイジェリア人の父親を持つ大型のセンターバック。アジアレベルでは無敵の高さが武器で、スピードもあり、両足から速度のあるパスを蹴ることもできる。

青森山田中から青森山田高へ進学したがその当時はFWだった。「このままではプロになれない」と自ら直訴しセンターバックへ転向。これが成功し、プロ入りを掴んだ。

福岡では「冨安健洋以上のポテンシャル」と評価されるほど。出場は11試合に留まったが、年末にユヴェントスへの練習に参加するなど今年は一層の飛躍を遂げたい。

名古 新太郎(鹿島アントラーズ)

出身校:静岡学園(2012-2014)
2019年の成績:15試合0得点(鹿島)

ボランチの位置からゲームメイクをするが、元々は攻撃的MFでドリブルに長け、シュート、パス、ドリブルと3拍子揃ったMF。

静岡学園で「10番」を付けて活躍、当時、PK時のチップキックやヒールリフトといったおしゃれな小技が話題に。2015年の高校サッカー選手権では優秀選手に輝いている。

その後、順天堂大へ進学し「大学No.1」と言われるまでに成長、3年時に鹿島入りが内定した。卒業1年4か月前の内定は柴崎岳を超えるJ最速と報じられ、またその柴崎の後継とも見られた。

檀崎 竜孔(コンサドーレ札幌)

出身校:青森山田(2016-2018)
2019年の成績:2試合0得点(札幌)

足元が柔らかく、ボールを持てばアグレッシブな仕掛けをする攻撃的MF。

宮城出身でベガルタ仙台ジュニアに所属していたが、中学の時点で青森山田へと越境で入学。10番に腕章を付け、数々のタイトルを獲得した。昨年の高校サッカー選手権でも大活躍している。

2019年よりコンサドーレ札幌へ加入。プロ1年目の昨年はあまり出番を得られなかったが、ルヴァンカップで初ゴールを記録している。

渡井 理己(徳島ヴォルティス)

出身校:静岡学園(2015-2017)
2019年の成績:29試合6得点(徳島)

U-16~18日本代表、ドリブルで何人もかわせる技術を持った風格たっぷりの攻撃的MF。

地元の静岡学園では「10番」とキャプテンを務め、インターハイにおいて2年連続で優秀選手に。卒業後、「やっているスタイルが自分に合っている」とJ2の徳島入り。2018年8月にはデンマークのヴェイレへ練習参加している。

1年目こそ出場機会を得られなかったものの、2年目の昨季は6ゴールを記録した。今年はさらなる活躍に期待だ。

菊池 流帆(ヴィッセル神戸)

出身校:青森山田(2012-2014)
2019年の成績:35試合3得点(山口)

188cmという長身が魅力の大型センターバック。ブラジル代表DFダヴィド・ルイスに憧れており、SNSのアカウント名が「David Ryuho」になっている。

青森山田では特待生のセレクションに落ちたが一般入学で受験し合格。一番下のチームからプレーし、3年でトップチーム入りを掴んだという雑草魂の選手だ。

その後、大阪体育大を経て昨年J2のレノファ山口入り。1年からレギュラーで活躍すると今冬、ヴィッセル神戸入りを掴んだ。

福島 春樹(浦和レッズ)

出身校:静岡学園(2009-2011)
2019年の成績:0試合0得点(浦和)

静岡学園では2011年のインターハイで準優勝し、優秀選手に。同学年には伊東幸敏(鹿島)、長谷川竜也(川崎)、木本恭生(C大阪)がいる。

その後専修大学に進学し、大学有数のGKに。ユニバーシアード日本代表として、2015年大会では銅メダルを獲得した。同年、浦和に特別指定され翌年に加入している。

プロ入り後は西川周作の壁が厚く、ほとんど出番がない。しかし昨年のACL決勝1stレグでは西川の出場停止によりゴールマウスを守ると、スーパーセーブを連発して大きな脚光を浴びた。

© 株式会社ファッションニュース通信社