令和に何思う 新成人に聞く

©株式会社中国新聞社

スマートフォンで記念写真を撮る晴れ着姿の新成人=広島市西区(撮影・天畠智則)

 「成人の日」の13日にかけての3連休中、中国地方各地であった令和初の成人式。新成人に新時代の夢や地方からの若者流出への歯止め策などを聞いた。東京一極集中が是正されない中、古里で活躍できる場を望む声は多く、東京五輪の地方での盛り上がりを期待する声も。時代が変わっても絶えない「政治とカネ」の問題に、「選挙で正しい政治家を選びたい」との決意が目立った。

 ■新時代の夢

 呉市の広島文化学園大2年八城実莉(みのり)さん(20)は体育教師を志す。「できないことができた時の達成感を子どもたちに伝えたい」。薬剤師を目指す広島市佐伯区の広島大2年土井駿次郎さん(20)は「高齢者に寄り添い、地域に貢献する」と思い描く。

 松江市の島根県立東部高等技術校2年勝部太紀さん(19)は「高校時代、『島根学』の授業で島根の歴史や伝統文化を学んだ。地域の魅力を発信できれば」と力を込めた。

 ■「政治とカネ」問題

 昨年7月の参院選で公選法違反疑惑が浮上した自民党の河井案里氏(参院広島)と夫の克行前法相(広島3区)の地元、広島市安佐南区の広島大2年角井勇斗さん(20)は「初めての選挙で案里氏を選んだ人もいると思う」と若者の政治不信を危惧。公の場から姿を消したままの河井夫妻に有権者への説明を求めた。

 「桜を見る会」の問題やカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件など政治を巡る疑惑や不祥事は絶えない。周南市出身の大分大2年末次美結さん(20)は「若者の政治離れと言われるが、私たちがちゃんと投票し、正しい政治を求めていかなければ」と意欲を見せた。

 ■若者流出の歯止め策

 松江市の島根大2年三井里咲(りさ)さん(19)=大竹市出身=は「若い人を呼び込むには、若者や女性が働きやすい場が要る」。「都市部へ出たいと思わない」という広島市安芸区の広島文化学園大2年土取大起さん(20)は「地域のつながりを大切にすれば流出は減ると思う」と語った。

 「若者の流出を無理に食い止める必要はない」と話すのは廿日市市の広島工業大2年松浦寛己さん(20)。「大事なのは外から人を呼び込むこと。都会にはない、地方都市ならではの魅力のPRを」と訴えた。

 ■東京五輪・パラリンピックへの期待、注文

 呉市の呉高専5年平本駿樹(はやき)さん(19)は「盛り上がりが東京限定になってしまいそう。全国にもっと広がる仕掛けがほしい」と注文する。

 日韓関係や米国とイランの対立など国際的な緊張が高まる中、茨城県警の警察官横山遙香さん(20)=福山市出身=は「スポーツを通じて世界が一つになる場。日本が友好の懸け橋になれば」と期待を込めた。

新成人が住民に笹酒振る舞う 呉でまつり

平成最後の成人式で浮かび上がった若者像は…

【コラム・天風録】大人の線引き