巻さん、最後のヘッドシュート 引退試合に1万1千人

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【巻フレンズ-元日本代表ドリームチーム】後半ロスタイム、元日本代表チームに入った巻さんがこの試合5点目のゴールを決め、チームメートと喜ぶ=えがお健康スタジアム(池田祐介)
元日本代表選手ら出場者と記念写真に納まる巻さん(中央手前)

 サッカー元日本代表FWとしてワールドカップ(W杯)に出場し、2018年シーズン後にロアッソ熊本で現役を引退した巻誠一郎さん(39)=宇城市出身=の引退試合が13日、えがお健康スタジアムで開かれた。巻さんは1万970人の観客を前にプレーし、「たくさんの方々やすごい選手に来てもらった。熊本でスパイクを脱げることを誇りに思う」と感謝した。

 元代表の福西崇史さんや中田浩二さん、小笠原満男さんら豪華メンバー約40人が「元日本代表ドリームチーム」と「巻フレンズ」に分かれて対戦。巻さんは前、後半でチームを入れ替わり、和やかな雰囲気の中でピッチを駆けた。

 最初のゴールは、巻さんが“代名詞”のヘディングシュートで決めた。アシストしたのは昨季引退した元熊本の片山奨典さんで、「練習から常に100パーセントを出してプロの姿勢を示してくれた。アシストできて良かった」と喜んだ。

 後半、巻さんはPKやゴール前のシュートを失敗。元代表監督の岡田武史さんから「ヘディングはすごいけど、足の方は相変わらずだったね」とからかわれたが、最後は右足で得点して元代表チームを8-7で勝利に導き、胴上げされた。

 試合後の会見では障害者の就労支援などに乗り出したと明かし、「『誰かのために』やりたいことは10個以上ある。肩書は自由人かな。世話焼きなんでしょうね」と語った。今後については「サッカーで培った能力をいろんなことに還元したい。(将来的に)それが指導者なのか、そうじゃないか分からないけど」としつつ、「サッカーは常に心の真ん中にある」と締めくくった。(河北英之)

 ◇まき・せいいちろう 1980年、宇城市小川町生まれ。小川中から大津高に進み、駒大卒業後の2003年にJ1市原(現J2千葉)入り。06年W杯ドイツ大会に出場するなど日本代表通算38試合で8得点。ロシアや中国のチーム、J2東京Vを経て14年に熊本加入。18年シーズンで現役引退した。身長184センチ。

(2020年1月14日付 熊本日日新聞朝刊掲載)