宮迫復帰が遅れている本当の理由 よしもと芸人や作家・スタッフたちが心底落胆した「タイガーマスク」の迷走

なぜ今頃、島田紳助が?(画像はmisonoのYouTubeチャンネルより)

1月10日、吉本興業が「同日をもって田村亮の芸能活動を再開する」と発表しました。それを受け2日後の12日、闇営業問題で謹慎処分を受けていたロンドンブーツ1号2号の田村亮が約半年ぶりにツイッターを更新しました。

相方の田村淳も、

「始動と題して二人のトークライブを開催し、その後に記者会見を開く予定です」

と表明。吉本社員曰く、「現在、日程は調整中だが遅くても来月上旬までには実現させたい」ということで、一気に山が動き出したといった具合です。

「相方・淳の世渡り上手には驚く」と話すのは、テレビ局関係者。

「変な言い方だけど、相方の不祥事を有効利用して自分に有利な方に全部動かしてる感じがする。中途半端にほっぽり出したスタッフにも申し訳が立たないという言い方をして、真ん中に挟まれた僕がこの状況をどうにかしなきゃいけないという奮闘ぶりも、ちょっと鼻につきますね。あまりにうまいやり方だから一般人は〝謹慎は当然のこと〟から〝可哀想だからもう許そうよ〟という流れになってきてるのは非常に危険かと。だって、忘れちゃいけないのは、亮くんは当初金は一銭ももらってないと嘘をついていて、例の闇営業で彼はカラテカの入江と先方を交えた事前打ち合わせにも同席していたってこと。いつかは許してあげなきゃいけないんだろうけど、かなり確信犯だった訳だし、あの騒動からまだ半年ですよ。僕は今回の復帰劇の裏に、吉本が大きく絡んでいることを確信してます」

芸能活動再開後、田村亮は淳と共に立ち上げた株式会社LONDONBOOTSに所属し、吉本とエージェント契約という形をとります。あくまでもその契約は亮のみで、淳はこれまで同様吉本帰属のまま。ちなみに闇営業騒動以降、エージェント契約を締結したのは加藤浩次と田村亮、そして現在交渉が難航中なのが、〝たむけん〟ことたむらけんじ。前出が続けます。

「吉本といえば昔からおぞましい派閥争いが連鎖していることで有名。現体制はダウンタウンの生みの親・大崎さんが会長で、しどろもどろな会見をして世間の笑いものとなった岡本さんは元マネージャー、副社長の藤原さんは現在進行形でダウンタウンと直接的な絡みがあり、大晦日恒例『笑ってはいけない』シリーズにも毎年出演しています。つまり、上層部が全員ダウンタウンのブレーンなので、実質松本人志さんが裏で吉本を牛耳っているという見方でほぼ間違いはありません。

昨年11月、松本さんが一方的に敵対視している先輩、明石家さんまに対抗すべく、いきなり妙な動きをするようになった。さんまさんは宮迫を自分のところで預かるといい、各局の関係者を招いて宮迫を励ます会を開催。それをよく思わなかった松本さんが、そっちが宮迫ならこっちは亮をどうにかすると言い出し、それから1ヶ月立たずしてとんとん拍子に亮くんの復帰が決定。淳と亮くんが立ちあげた事務所は、大崎会長の所有するビルが拠点となっているので、つまり吉本の強大なバックアップが最初からあったという訳です。すべてが計算されたものなんです」

闇営業発覚後、吉本興業は社内改革を進めていくと声高々に言ったものの、具体的に何が変わったのか一向に見えてきません。

くわえて、ツイッターで松本が発した「松本、動きます」というさも自分が改革の先頭に立って会社の仕組みごと変えてやるという発言は、「単なる匂わせにすぎなかった」と、マスコミ各所が落胆しています。

それに反論するかの如く、「実はタイガーマスクとして謹慎芸人にお金を渡していた」というから周囲は鼻で笑います。ヒーローを自認して恥ずかしくないのでしょうか。

「闇営業で不当なギャラを手に入れた後輩芸人らに小遣い渡すとか、反省も何もないですよ。テレビで照れくさそうに話す松本さん見てガッカリしました。こんなの美談でもなんでもない」と関係者が騙ります。

「亮の復帰については、正直わかりません。早すぎるとも思うし、それならいつまで謹慎してれば気が済むのと聞かれても答えられない。ただ、僕が思うのは松本さんは亮を復帰させる前にもっとやることあるでしょ、と。社内改革もそうです。無様な会見をした岡本社長は、減給ぐらいでお咎めなしというのも腑に落ちないし、年末の『笑ってはいけない』では、俳優の佐野史郎さんを負傷
させた。その件について、申し訳ないとしか言いようがないとおっしゃってましたけど、そんな上から目線でいいの? 謝れば済むんですか? と問いたい。

なんかもう結局、保身に走りすぎというか自分たちのことしか考えてないんですよね。社会に与えた影響だとか、騒がせたこととか、時間が解決してくれるとばかりにおざなりにしてる。吉本の芸人さんたち、みんなニコニコと仕事されてますけど、会社への不信感と松本さんへの失望は相当なものですよ」(構成作家・Sさん)

実は吉本上層部とうまくいっていないという明石家さんまについた宮迫博之は、ロンブー亮とは対照的に復帰の目処はいまだ立っていません。それどころか、このまま消えてしまうかもという噂もちらほら。

妙な派閥や先輩芸人の都合で振り回される後輩芸人たち。数日前には、引退したはずの島田紳助が9年ぶりに姿を表し、キレキレのトークをYouTubeで披露。なぜこのタイミングに? 目をかけている松本人志の援護射撃に見えなくもありません。(取材・文◎那目鯛子)

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