目立った阪神の積極さ、巨人も的確 中日は苦し…12球団の補強診断【セ編】

©株式会社Creative2

巨人・原辰徳監督(左)と阪神・矢野燿大監督【写真:Getty Images、荒川祐史】

阪神はボーアやサンズら5人の外国人を補強し助っ人8人体制に

 2020年がスタートし、早くも半月ほどが経過した。各選手が自主トレを進め、2月1日のキャンプインに向けて体作りに励んでいる。キャンプまで残り半月ほどとなり、各球団の補強もほぼ終了したと言えるだろう。

 ここでは各球団が今オフに行った補強を総括。昨季の各球団の戦いぶりと照らし合わせて、オフの補強の的確さを診断してみたい。まずは、セ・リーグだ。

【巨人】評価:B
アンヘル・サンチェス投手(韓国SK)
チアゴ・ビエイラ投手(ホワイトソックス)
ヘラルド・パーラ外野手(ナショナルズ)
ナティーノ・ディプラン投手(育成)
エスタミー・ウレーニャ投手(育成)
田中豊樹投手(育成、日本ハム)
八百板卓丸外野手(育成、楽天)

 昨季は5年ぶりにセ・リーグを制した巨人。チーム打率.257はリーグ2位、663得点はリーグ1位とする一方で、チーム防御率3.77はリーグ4位と弱かった。そこに韓国で17勝をマークした先発のサンチェスと、最速103マイルを誇るリリーバーのビエイラを補強。残留するメルセデス、デラロサらと共に築く投手陣は分厚くなりそう。打線にもパーラを加え、課題を埋める補強だったのではないだろうか。

【DeNA】評価:C
マイケル・ピープルズ投手(インディアンス3A)
タイラー・オースティン内野手(ブルワーズ3A)
高城俊人捕手(オリックス)
ジョフレック・ディアス投手(育成)
フレンディー・デラロサ内野手(育成)

 昨季は2位に躍進したDeNA。2020年は1998年以来となるリーグ優勝に向けて勝負の1年となる。今永や上茶谷など若い力が育ってきているDeNA。助っ人でもロペスやソト、パットン、エスコバーら実績ある面々が在籍する中で、投手で先発候補のピープルズ、野手で大砲オースティンを獲得。昨季のチーム打率、防御率ともにリーグ5位と投打で底上げは必須。筒香がメジャーに移籍し、その穴をどう埋められるかも鍵になる。

中日は最優秀中継ぎ投手のロドリゲスが流出、代役候補としてゴンサレスが加入も…

【阪神】評価:A
ジョン・エドワーズ投手(インディアンス)
ジェリー・サンズ外野手(韓国キウム)
ジョー・ガンケル投手(マーリンズ3A)
ロベルト・スアレス投手(ソフトバンク)
ジャスティン・ボーア内野手(エンゼルス)
中田賢一投手(ソフトバンク)

 今オフに積極的な動きを見せた阪神。実に5人もの新助っ人を加え、残留したマルテ、ガルシア、呂彦青と共に助っ人を8人も抱えることになった。来季への本気度が感じられる補強だったのではないか。昨季のチーム防御率はリーグ1位だったのに対し、打率はリーグ4位、チーム得点数はリーグ最少と攻撃面が課題であることは明らか。サンズ、ボーア、マルテの3人でいかにそれを改善できるか。守備面も考えての起用が必要で矢野燿大監督の手腕も重要となりそうだ。またジョンソンがメジャー復帰を果たし、その穴をエドワーズがどれだけ埋められるか。

【広島】評価:C
DJ・ジョンソン投手(ロッキーズ)
テイラー・スコット投手(オリオールズ)
ホセ・ピレラ外野手(フィリーズ)
大盛穂外野手(育成→支配下)

 4年ぶりにリーグ優勝を逃しただけでなく、Bクラスに沈んだ広島。丸の移籍、田中の不振などが絡んで低迷することになった。チーム防御率はリーグ2位(先発は1位)、打率は3位とどちらも決して悪くはなかった。逆転負け32回は最下位ヤクルトに続いて多かった。守護神の中崎の不振などで勝利の方程式が固まらなかったのも響いた。そこでDJ・ジョンソンとスコットの2人の投手を補強。手薄な外野にはメジャー通算302試合出場のピレラを加えた。

【中日】評価:E
ルイス・ゴンサレス投手(オリオールズ3A)
濱田達郎投手(育成→支配下)
モイセ・シエラ外野手(育成)
ヤリエル・ロドリゲス投手(育成)

 7年連続でBクラスに沈んでいる中日だが、補強での上積みはほぼ見込めないか。オフにジョエリー・ロドリゲスがメジャー復帰を果たし、昨季の最優秀中継ぎ投手が流出。その代役としてゴンサレスを獲得したが、支配下での補強は支配下に昇格した濱田達郎と2人だけ。育成でシエラ、ヤリエル・ロドリゲスを加えた。チーム打率はリーグ1位、防御率も3位と悪くなく、ビシエド、アルモンテ、ライデル・マルティネスと優良な助っ人が顔を揃えているが、戦力を底上げには既存の日本人選手の成長に期待したい。

【ヤクルト】評価:B
マット・クック投手(ダイヤモンドバックス)
アルシデス・エスコバー内野手(ホワイトソックス)
ガブリエル・イノーア投手(オリオールズ)
長谷川宙輝投手(ソフトバンク育成)
嶋基宏捕手(楽天)
今野龍太投手(楽天)

 一昨季の2位から一転、昨季は最下位に転落したヤクルト。高津新監督体制の下で戦う2020年に向けて、積極的な補強を敢行した。昨季はチーム打率、防御率共にリーグ最下位。投打とも補強は必須だった。投手ではクック、イノーアの新助っ人2人を補強し、さらにはソフトバンクの育成選手だった長谷川宙を支配下で獲得。今野も加えた。野手ではメジャー通算1437試合、ゴールドグラブ賞に輝いた実績のある“大物”のエスコバーを獲得。ベテラン捕手の嶋も楽天から迎え、投打ともに広く補強を行った。(Full-Count編集部)