輪島で面様年頭 奇面訪問厄はらう児童、大人が家々回る

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 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に「能登のアマメハギ」の一つとして登録された面(めん)様年頭(さまねんとう)は14日、輪島市輪島崎(ざき)町、河井町で行われた。奇面を着けた児童や大人が「面様」となって家々を回り、厄をはらった。

 漁師町の輪島崎町では、地元の鳳至小5、6年生の4人が2人1組となり、午前と午後に交代で面様に扮した。児童は「串柿(くしがき)」「女郎(じょろう)」と呼ばれる夫婦面を着け、輪島前(さき)神社でおはらいを受けた後、しきたりに従って無言のまま町内を山側から約150軒巡った。

 各家の玄関先ではサカキの枝で戸をたたいて厄払いし、他の児童が「面様年頭」と叫んで来訪を告げ、座敷へ上がった。神棚を背に座った面様は、家の主人から新年のあいさつと初穂を受けた。

 面様年頭は室町時代から伝わるとされ、2018年にユネスコの無形文化遺産に登録された。14日は町内を山側から回る「おいで面様」、20日は海側から回る「おかえり面様」が行われる。

 朝市通りがある河井町では、重蔵神社でおはらいを受けた大人4人が「串柿」「上﨟(じょうろう)」と呼ばれる面を着け、それぞれ付添人と住宅街などを回った。「面様年頭です」と声を掛けて各家に入り、神棚の前で祝詞を奏上した。

 河井町では戦前まで2人1組で回っていたが、戦後に住宅が増えて4人が別々に家々を巡り、家内安全を願っている。同町の面様年頭はこの日だけで、約1300世帯を巡る。