元阪神バース氏、史上初の外国人殿堂入りならず 当選必要票数に13届かず

80年代の阪神で主軸とした活躍したランディ・バース氏(中央)【写真:Getty Images】

殿堂入りした外国人選手はスタルヒン氏、与那嶺氏がいるが、“助っ人”の殿堂入りはまだいない

 公益財団法人野球殿堂博物館は14日、「令和2年野球殿堂入り通知式」を開催し、新たに田淵幸一氏、故前田祐吉氏、故石井連蔵氏が殿堂入りした。

「エキスパート表彰」で候補者となっていた元阪神のランディ・バース氏は選出されず、外国人史上初の殿堂入りはお預けとなった。有効投票数135票のうち89票(65.9%)と、当選必要数の102票に13票届かずに次点となった。

 阪神でプレーしたのは6シーズンと長くはなかったが、1985年にチームの日本一に貢献し、外国人としてはNPB史上最多の2度の3冠王を達成し、シーズン打率.389はNPB記録になっている。

 2004年にプレーヤー表彰の資格を失ったが、2013年からエキスパート表彰の候補として復活した。通算743安打、202本塁打、486打点。引退後は、2004年から2019年1月までオクラホマ州議会の上院議員を務めた。

 殿堂入りした外国人選手にはヴィクトル・スタルヒン氏、与那嶺要氏の2人がいるが、彼らは“助っ人”ではなかった。阪神の“最強助っ人”としていまだに語り継がれるバース氏。来年こそは、外国人初の殿堂入りに期待したい。(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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