大分トリニータ 新シーズン始動、得点力アップで6位目指す

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 大分トリニータの新シーズンがはじまった。新体制発表の場で今季の目標を「勝点55、総得点50、総失点35で6位を狙う」と明言した片野坂知宏監督。勝点の上乗せは簡単でないが、昨季35の得点から15加えればAクラス入り(6位以内)は実現可能と目論む。チームを率いて5年目。戦い方に大きな変化を加えるつもりはないが、GKを含めた後方からのビルドアップで攻撃を組み立て、相手を変化させて隙を突くスタイルをバージョンアップする。

 11日の初練習から3日間は軽めの調整となったが、オフを挟み今日からは午前と午後の2部練習に切り替える。片野坂監督は「選手のコンディションにバラつきがあるので、過負荷にならないように体をつくる段階。(1月)24日からのトレーニングキャンプまでに戦術を落とし込み、段階を踏んでベースをつくり、掘り下げ、オプションを増やしたい」と話す。

 

 狭いピッチを使ったボール回しでは、「バランスを考えたポジションを取れ!」「奥行きを見て!」と片野坂監督の声が響く。ごくノーマルな、これといって注目すべきフレーズではない。しかし、新たに加わった11人の選手にとって、大分の戦術を知る上でこれらの言葉が重要な意味を持つ。大分のコンセプトの一つである「ボールを握る」ことを徹底する意味合いが含まれている。新加入の知念慶は、「予想以上に全員の技術が高かった。ボール回しのレベルは(前所属の)川崎と差がない。片野坂監督のサッカーを理解すれば、自分自身の成長につながる」と意欲的だ。

選手の動きを見極める片野坂知宏監督

 昨季までの主力の大半が残ったとはいえ、今季の目標を達成するためには新メンバーの力が必要。在籍8年目で最年長となる松本怜は、「監督のやりたいサッカーも分かっているし、この時期に何をすればいいのか分かる。新しく入った選手とコミュニケーションを取りながら、大分のサッカーを理解できるような雰囲気をつくっていきたい」と既存の選手と新加入選手が融合できるように立ち振る舞う。

 各ポジションでし烈な争いが始まる。片野坂監督は「今季はリーグ戦が始まる前にカップ戦がある。前半戦のスタートが大事になる。開幕から連戦が続くのでコンディションや選手の組み合わせを考え、昨年と同じようにチームで戦えるチームをつくりたい。これまでのベースを知る既存の選手のコンディションはいいが横一線」と競争を促す。得点力アップの鍵を握るのは新加入選手なのか、彼らに刺激を受けた選手なのか。いずれにせよ、新しいチームが姿を現す開幕の日が、このうえなく待ち遠しい。

早くもチームになじむ知念慶(中央)

(柚野真也)