志戸坂峠道路にバイパス整備へ 急勾配を解消、立ち往生抑制狙う

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一般道の区間で歩道もあり、事故が多発している志戸坂トンネル

 岡山、鳥取県境にまたがる国道373号の志戸坂峠道路(18.4キロ)で、約5キロのバイパスを整備する国土交通省中国地方整備局の防災対策事業が始まった。急勾配を解消して大雪時に多発している車の立ち往生を抑制したり、道幅を広くして交通事故を減少したりする狙い。

 志戸坂峠道路は2008年、最高速度70キロの片側1車線の自動車専用道路として全線開通した。バイパスは志戸坂トンネル(1.6キロ)と、勾配が急な坂道が連続するトンネルの前後区間を迂回(う/かい)する形で設ける。

 同整備局が19年度に事業費5千万円を計上。19年9月に現地調査を始め、20年度も継続する予定。着工、開通の時期は未定という。

 現在の西粟倉インターチェンジ(IC)―智頭南IC間には最大約150メートルの高低差があり、最大勾配は4.6%。このため大雪になると車が立ち往生しやすく、13~17年度の5年間で14件発生した。最も被害が大きく、事業化のきっかけになったのは17年1月。約280台が走行できなくなり、通行止めが解除されるまでの約48時間、交通網が寸断された。

 志戸坂トンネル内だけが一般道の区間で歩道もあり、最高速度は50キロに制限される。片側3.25メートルと狭い上に中央ポールもなく、縁石や側壁への衝突、センターラインのはみ出しなどの事故が開通からの10年間で30件発生。沿線の市町村が道路環境の改善を求めていた。

 国交省岡山国道事務所は「事業を着実に進め、安全確保やドライバーの利便性アップにつなげたい」としている。