EWC:スズキの名門SERTにシメオン加入。2019年限りで引退したヴァンサン・フィリップの後任

 スズキは1月11日、ヴァンサン・フィリップの後任でチャビエル・シメオンがFIM世界耐久選手権(EWC)の名門チームであるSuzuki Endurance Racing Team(SERT)に加入することを発表した。

 SERTで10度のタイトルを獲得したヴァンサン・フィリップは、2019-2020シーズン第2戦のセパン8時間耐久ロードレースを最後に引退した。長年SERTで戦ったフィリップの後任としてシメオンが加入することが今回決まった。

ヴァンサン・フィリップ(Suzuki Endurance Racing Team)

 シメオンはスズキGSX-R1000を駆り、エディエヌ・マッソンとグレッグ・ブラックとともに4月18~19日に開催される第3戦ル・マン24時間耐久ロードレースから参戦する。

 2010~2017年までロードレース世界選手権のMoto2クラスに参戦し、2018年にはレアーレ・アビンティア・レーシングから最高峰のMotoGPクラスで戦ったベルギー人ライダーのシメオン。

 2019年は新設されたMotoEにアビンティア・エスポンソラーマ・レーシングから挑戦し、EWCでもVRD IGOL PIERRET EXPERIENCESから参戦した。

2019年鈴鹿8耐に参戦したチャビエル・シメオン(VRD IGOL PIERRET EXPERIENCES)

 2020年もLCR EチームからMotoEに継続参戦し、SERTからEWCにも参戦することになる。SERTは第2戦終了時点で79ポイントを稼ぎ首位につけており、4年ぶりのタイトル獲得を目指す。

 シメオンは「2008年、耐久レースに出場することを本当に考えていなかった。当時、スズキ・アルスタレでスーパーストックのライダーだったが、ドミニク・メリアンにル・マンとボルドールで4人目のライダーになることを提案された」と以下のようにEWCの公式サイトで意気込んでいる。

「SERTは常に僕の心に寄り添っており、典型的な耐久レースチームに親しんでいたから受け入れた。SERTは耐久レースの歴史を作っているが、僕のチームに対するコミットメントはまったく異なる。ダミアンとスズキフランスが僕にオファーした時、それに飛びついた」

「SERTはナンバーワンのチームであり、このチームに加入することは素晴らしい機会だ。スピードは貢献できるが、ふたりのチームメイトは同じくらい速く経験豊富だ。だから、勝つために耐久レースをマネジメントすることについて彼らから学ぼう」

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