吉沢悠×市原隼人W主演! 浅生鴨「伴走者」をドラマ化

吉沢悠と市原隼人が、3月15日放送のBS-TBS開局20周年記念ドラマ「伴走者」(午後7:00)にダブル主演する。実業団陸上部をリストラされかけ“伴走者”となる淡島祐一役を吉沢が、元サッカー選手のブラインドランナー・内田健二役を市原が演じる。

同作は浅生鴨氏の同名小説が原作。実業団陸上部から戦力外通告を受けたランナー・淡島祐一と、不慮の事故で視力を失った元サッカー選手の内田健二を主人公に、伴走者とブラインドランナーの熱くてひたむきな闘いと、走ることから生まれる愛と再生の物語を描く。ブラインドランナーとして再起を目指す内田は、パラリンピック出場を目標に掲げ、淡島を伴走者として迎える。初めは何かとぶつかり合っていた2人だが、次第に信頼関係が生まれていく。吉沢、市原のほか淡島の妻・奈美役を美村里江、内田のスタッフ・高倉真希役を北乃きい、淡島が所属する実業団陸上部の監督役を鈴木浩介、淡島にとっての最大のライバルとなる大滝淳也役を高橋光臣が務める。

【伴走者】とは、視覚障がいのある選手が安心して全力を出せるように、選手の目の代わりとなって周囲の状況や方向を伝えたり、ペース配分やタイム管理をしたりする存在のこと。吉沢と市原は昨年12月からトレーニングをスタート。撮影に向けて着々と準備を進めている。本作が初共演となる2人だが、吉沢は「市原さんは熱い面と同時に、繊細な部分も感じる方。共演でどんな化学反応が起きるのか楽しみ」と撮影が待ち遠しい様子。市原も「役同様、現場では吉沢さんが自分にとってなくてはならない存在になるはず。吉沢さんを信じて、しっかりと見つめていきたい」と話している。

また、同作について吉沢は「出演のお話を頂いて脚本を読んだところ、僕が演じる淡島祐一も含め、登場人物たちがそれぞれに人生の挫折を味わっている物語でした。僕自身も含め、誰もが一度は経験したことのある、切ない思いが描かれている作品に出演するのは楽しみでもあり挑戦です」と意気込み、「今回は『人を感動させる』という基本に立ち返り、自分自身も感動しながら現場で過ごすことで、初心を思い出させてくれるような作品になるのではないかと思っています。見る方の心を打つ、熱量の高い、熱いドラマとして、2020年東京オリンピック・パラリンピックを後押しできたらうれしいですね」と期待を寄せる。

市原は「これまでいろいろなスポーツはやってきたのですが、陸上競技は経験してきませんでした。撮影のために毎日走り、走ることに向き合っています。毎日走っていても、その日のコンディションによって走りが変わってくる。一歩を何千回、何万回繰り返す作業が、今とてもおもしろく、走らずにはいられない体になってしまいました」とハマっているようで、「視覚障がい者のランナーという役は難しい役どころですが、真摯(しんし)に、純粋に、敬意を持って臨んでいきたいと思います。キャッチボールがミットの奥まで投げ切らないと伝わらないように、内田という役、設定、環境、作品、すべてを受け止めて、湧いてくる感情をドキュメント感覚で大切にしながら、現場でもがいてみようと思います」と気合を入れている。

そして、原作者の浅生氏は「それぞれ複雑で面倒くさい性格を持つこの2人を、いつも冷たさと熱さの共存する演技を見せてくれる実力派の吉沢さんと市原さんが演じてくださると聞いて、ワクワクしています」とコメント。さらに、元NHK職員で、広報局Twitter「@NHK_PR」の“中の人1号” としても話題を呼んだ浅生氏は「お二人はご存知ないと思いますが、実は広報の仕事で、お二人にはこっそりかかわったことがあるので、うれしいやら気恥ずかしいやら、今僕はなんとも不思議な気分でいます」と戸惑いを明かしつつ「ずっと僕の頭の中で走っていた2人が、いよいよ実際に足音を立てて走り出す。いったいどんな足音が響くのか、その瞬間が今から楽しみです」と心待ちにしている。

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