酒井監督「チームを再度構築したい」 東洋大、箱根駅伝後の報告会で

By 相澤一朗 森尾 伊久美

 第96回東京箱根間往復大学駅伝競走(以下、箱根駅伝)が2日・3日の二日間に渡って行われ、東洋大学は10時間59分11秒で10位フィニッシュし、翌年のシード権を守り抜いた。

 レース終了後、大手町で酒井俊幸監督と今西駿介副将(6区・済4)が、応援の大学関係者らの前で、走りを振り返った。

酒井俊幸監督

1月3日、大手町で(相澤一朗撮影)

 総合優勝を目標に掲げていたが、10位という結果。11年続いてきた伝統がひとつ途絶えてしまった。チーム全体で受け止め、再起をはかりたい。箱根駅伝は新しいステージに入ったと思う。東洋大学も後ろを向かずに、新しいステージで勝負できるようなチームを再度構築したい。

 走った選手はベストを尽くしたので、大いに称えてほしい。スタッフ一同、より良いチームを学生とともに作っていきたい。

今西駿介副将

1月3日、大手町で(相澤一朗撮影)

 10位という結果で、柏原さん(12卒)の世代から築き上げられてきた歴史を自分たちの代で崩してしまい、本当に申し訳ない。

 自分たちは、やることは尽くしたと思う。誰が走れた、走れなかったではなく、負ければ自分たち4年生のせいだと思う。

 自分自身この4年間、何度も道を反れそうになり、本当に苦しかった。しかし、監督をはじめ、監督の奥さんや、いろいろな方々が自分の道を正してくださり、後輩の3年生以下のみんなが、自分たち不甲斐ない4年生についてきてくれ、こうして箱根を終えることができた。3年生以下のみんなには、この悔しさを絶対に忘れることなく、もう一度強い東洋を築き上げてほしい。

29日以降の調子を見て起用

 報告会終了後、酒井監督は報道陣のインタビューに応じ、選手起用について語った。

 往路1区・西山は「直前まで相澤と同じ練習ができていた」、また4区の渡邉も「しっかり練習できていたがアクシデント的に脚の痛みが出てしまった」と、練習の段階で問題がなかったと強調した。

 定方駿については「エントリーの段階では起用を考えていた」と話すが、29日以降の練習で調子が上がってこなかったという。酒井監督は「ひとり選手が抜けるとこれだけ脆さが出てしまう。チーム全体の運営が問題だ」と、チーム一体として受け止め、巻き返しを図る姿勢を明らかにした。

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