【コラム・天風録】「親方」が「物言い」を

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 ふと気が付けば大相撲の初場所は早くも白鵬、鶴竜関が土俵にいない。これで、ここ10場所のうち何と半分の5場所で、横綱不在という異常事態に。ファンからため息が聞こえてきそうだ▲国民の嘆息を誘った点では、この2人も引けは取るまい。公選法違反の疑惑が報じられた直後、公の場から姿を消した河井案里参院議員と、夫で前法相の克行衆院議員。おととい夜、それぞれが記者を集めた。今度こそ説明責任を果たすと思いきや▲口裏合わせとはこのことか。「捜査の妨げにならないよう」「捜査に支障を来してはならないので」。ともに疑惑を巡る具体的な説明は一切なかった。潔白なら潔白だと主張することが、どうして捜査妨害になるのか▲さらに訳が分からないのは、20日から始まる通常国会に2人とも出席の意向を示したこと。自らの疑惑に口をつぐんだまま議場という「土俵」に上がり、信頼回復に向けて一体どんな「取組」ができるというのだろう▲横綱が休場する際は、しばしば親方が事情を説明する。ここで政治家夫妻に「物言い」を付け、説明責任の「仕切り直し」を導くとすれば、2人の親方格である安倍晋三首相その人をおいてほかにない。

15日の河井案里氏と記者団のやりとり全文

15日の河井克行前法相と記者団のやりとり全文

【社説】河井夫妻の事務所捜索 議員の責任、どう果たす

河井夫妻の事務所捜索 昨夏参院選、公選法違反疑い

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