石木ダム事業再評価案 23日、経営検討委へ諮問 佐世保市水道局

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡る利水面の事業再評価について、市水道局は16日、常設の諮問機関「市上下水道事業経営検討委員会」を23日に開き、同局がまとめた再評価案に対する意見を聞く、と発表した。
 再評価案には、ダム建設の反対派が疑問視する水需要予測のほか、代替案の可能性、費用対効果などをまとめる。検討委は大学の識者や経済団体代表、公募委員など9人で構成。再評価案の内容を審議し、答申する。市水道局は事業継続の妥当性を確認した上で、国に再評価報告書を提出する方針。
 前回2012年度の再評価では、検討委を3回開いて意見を聞き、市水道局は事業の継続を決めた。今回も複数回開かれる見通しで、同局は「年度内に完了したい」としている。
 諮問機関を巡っては、反対派の市民団体「石木川まもり隊」(松本美智恵代表)などが、ダム建設に疑問を持つ委員を含めた諮問機関の設置を要望。松本代表は「検討委はこれまで市の水道行政に賛同している。ダムありきの審議になるのではないか」と指摘。市水道局は「検討委は公平、中立なメンバーで構成している」としている。

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