阪神・淡路大震災から25年、思いを語る 被災したラジオ関西で第一声をあげた藤原正美さん

「ラジオはみんなと、どんなことが起こってもつながっている」

©株式会社ラジオ関西

「しゃべりましょうか……、こちらはAM神戸558です。スタジオのものがすべて倒れておりまして、オンエアができにくい状態になっておりますが、情報が入り次第、お伝えします……」

フリーアナウンサーの藤原正美さん(写真:ラジオ関西)

 1995年1月17日午前5時46分、阪神・淡路大震災発生。実際に社屋が被災したラジオ関西(当時、AM神戸)は、連続69時間に及ぶ震災特別報道を行った。その原点となったのが、地震で放送停止を余儀なくされてから約14分を経て、放送が再開した午前6時のことだった。そこで第一声をあげたのが、フリーアナウンサーの藤原正美さん。あのときからちょうど25年、17日早朝に放送されたラジオ関西の震災特別番組で、被災し全壊となった神戸市須磨区の旧ラジオ関西跡地付近からの中継リポートに出演した藤原さんは、当時の様子を克明に伝えた。

 そのなかで藤原さんは「『目の前にあるものを言葉にして伝える』、そのことに必死でしたが、想像していた以上のことが起こっていたので、それを言葉にするというのは怖いなと、『恐怖』を感じた」と当時の率直な思いをコメント。それでも、安否情報などを伝えていくなか、リスナーの声やメッセージに大いに励まされたという。

「ラジオはみんなと、今とつながっている。どんなことが起こってもつながるんだという思いを実感しました」と述べたうえで、藤原さんは「本当に今も、ラジオを聴いてくださった皆さん、お電話をくださった皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。私たちは何もできなかったんじゃないかなという思うことのほうが多かったので……」と、リスナーに感謝。震災報道に携わっていた当事者としての胸の内を語っていた。

 そして、震災をはじめとする今後のラジオ報道の在り方について、藤原さんは、「言葉の大切さというのを、これからも伝えていかなければいけないと思いますし、普段からそういうことを考えていかなければいけない」と訴えていた。