トレランって楽しいの? ランニング嫌いの編集部員が初挑戦してみた【入門編】 「トレランをしてみたいけど、どうやって始めたらいいの?」「山道を走るなんてキツそうだけど楽しいの?」「装備を揃えなきゃダメ?」 いざ挑戦しようと思っても、体力面や装備面など不安なことだらけ。その一歩を踏み出せずにいる人も多いのではないでしょうか。編集部 荻原もそんな一人。しかし、今回ひょんなことからトレランに初挑戦することに。はたして、走るのが苦手な編集部員でも、楽しむことができるのか!? 体験してみて分かったトレランのあれこれをお届けします。

「トレランしてみたい!」 でも私にできるのだろうか…

ある日の昼休み、同僚と談笑中のひとコマ。

編集部 荻原

お正月休みは何してたんですか?

編集部 大迫

新年早々、須磨アルプスでトレランしてきました!

(街から1時間でこの絶景!)

太郎

いいですね~気持ちよさそう!

編集部 大迫

お二人は何してたんですか?

太郎

僕も三が日ずっと走り回ってましたよ。

編集部 荻原

私は…

(Netflix見ながらダラダラして終わったなんて言えない…)

編集部 荻原

今年の正月は山に行かずに家でゆっくりしてました。

とりあえず運動不足だから体を動かしたいな。

編集部 大迫

じゃあ、トレラン行きません? 今年は定期的に運動したいって言ってましたよね? ごりごりトレランやってる太郎さんに先生になってもらって。

太郎

大歓迎ですよ。

編集部 荻原

トレラン…

(かっこいいし気になる! でも、無理無理無理無理…こんなところ走れるわけないよ)

編集部 荻原

ずっとやってみたいとは思ってたんですけど、登山でも登りでヒィヒィ言ってるのに、山道を走るなんて私には無理そう…

編集部 荻原

挑戦しようにも不安だらけで、どうにも腰が重いです。

太郎

気軽にオフロードの感覚を味わえて、はじめてトレランする人にもおすすめのコースがあるから、まずはそこに行ってみませんか?

きつかったら歩けばいいし、装備はひとまずロード用のもので大丈夫。持っていないものは貸しますよ。山が好きならきっと楽しめると思うな。

編集部 荻原

え、歩いてもいいんですか? それなら、とりあえず1回行ってみようかな…

no name

「案ずるより産むが易し」って言いますしね。よし、じゃあ次の休みに逗子駅に集合で!

編集部 荻原

ん? 逗子って海のイメージだけど…まいっか。

ハードルはどんどん下げるべし! 挑戦しやすいトレランあり〼

「とりあえず1回体験してみるか」と迎えたはじめてのトレラン当日。逗子駅前のコインロッカーに不要な荷物を預け、まずは準備運動。

編集部 荻原

走るのなんて数年ぶりだけど、大丈夫かな。

太郎

久々のランニングで、はじめてのトレランってことだから、今日はこんな感じでのんびり行きましょう!

編集部 荻原

魚料理♡ ご褒美があれば頑張れそう!

編集部 大迫

富士山見られるといいな。

太郎

よし、行きましょう! しばらくはロードを走りますよ。

不安と楽しみな気持ちが入り混じる中、いざ出発! そしてこの日、トレランのいろんな面を知ることになるのです。

自分のペースでOK、十人十色の楽しみ方がある

(このくらいゆっくりのペースなら走れそう)

まずは住宅街を走り、丘陵を目指します。

編集部 荻原

なんだか山っぽい雰囲気になってきた! 逗子にこんなところがあったんですね。

太郎

都心から1時間で、気軽にトレランやハイキングを楽しめるコースがいくつかあるんですよ。

ここから山道に入るけど、しばらく登りが続くから最初は歩きましょう。

編集部 荻原

全部走らなくてもいいんだ!
ホッ…

太郎

走っていると、うっかり頭上の木に頭をブツけることがあるから気をつけてくださいね。

編集部 荻原

たしかに一生懸命に走っていると、足元に集中しすぎちゃうかも…

太郎

もうちょっとで開けたところに出るので、軽く走ってみましょうか。

(なんてことない傾斜でも走るとやっぱり体にくるなぁ。平地と全然違う…)

編集部 荻原

トレランて、ずっと走り続けているものかと思ってました。

太郎

走れるところだけ走ればOK。レースでも登りは歩いたりしますしね。

体力に合わせて自分のペースで楽しめばいいんですよ。

編集部 荻原

そっか、登山でもスピードハイクが好きな人もいれば、のんびりと山を歩くのが好きな人もいますもんね。

景色やコースの変化が早い! 飽きずに走れる楽しみが凝縮

ちょっと傾斜のある登りをなんとか走り切ったところで、開けた場所に到着。ここで小休止です。

太郎

はい、振り返ってみて!

編集部 荻原

おぉ!

あっという間に絶景に出会える

編集部 荻原

富士山だーーー!!! 序盤からこんな景色を見られるとは!

編集部 大迫

やっとのことで山頂に辿り着いて絶景を見たときの感動を、トレランだと短時間で味わえるんですよね。

太郎

今日は海沿いを走って、あっちに見える丘の上まで行きますよ。

編集部 荻原

天気もいいし気持ちよさそう。がんばります!

(コース中にある長柄桜山古墳群 第1号墳。シートで覆われているところが後円部。トレラン中に史跡を見られるとは!)

どんどん変わるコースが楽しい

太郎

ここからの下りをちょっと走ってみましょう。

(安定した足場を瞬時に判断しなければならない)

編集部 荻原

下りの方が楽だけど、足を置く場所が難しい!!!

太郎

根っこや葉っぱで滑らないように、ゆっくりで大丈夫ですよ。

編集部 荻原

わー! 海に出たー!!

編集部 大迫

海と富士山を眺めながらのランニング最高!

編集部 荻原

部活っぽい!青春ぽい!

編集部 荻原

登ったり下ったり、平坦な道だったり、走っているとコースの状況が変わるのが早いから、飽きないですね。

太郎

景色もどんどん変わるし、ロードだと飽きちゃう人にもオススメですよ。

編集部 荻原

「無」になってただただ山を走るのかと思ってたので、こんなにお楽しみポイントがあるなんて予想外でした。

編集部 大迫

歩きよりも長距離移動できるから、一度にいろんなコースや景色を楽しめるのもトレランの魅力なんです。

最低限おさえておきたいマナーも

デコボコ道を走ることにもちょっとずつ慣れてきたところで、とある場面に遭遇。トレランをする上でも、注意しておきたいポイントを確認することができました。

太郎

あ、一回止まります!

編集部 荻原

なんだなんだ…? あっ!

すれ違いや追い抜きでは、足を止めて声掛けを

太郎

対向者が来たら必ず止まって、すれ違う時に挨拶。基本的には登りが優先だけど、状況に応じて譲り合うことが大切ですよね。

編集部 荻原

トレランのマナーは登山となんら変わらないですね。

太郎

そうですね。前を行く人を追い越すときも、走るのをやめて声をかけるのがマナーです。

(ここを登り切ったところにある披露山公園が今日のゴール)
(あれ、膝が痛くなってきたかも…。もうちょっとだ、膝よがんばれ)

トレイルを外れない、落石注意

編集部 荻原

他に、はじめてトレランするときに意識しておいた方がいいことってありますか?

太郎

植生を守るためにもトレイルを外れないとか、落石を起こさないように注意するとか、普段登山をしている人なら当たり前にできているとは思うけど、トレランも同じですね。

編集部 大迫

ロードから入った人の方が、違いに戸惑うかもしれないですね。

ロードで走るのとどう違う? 知っておきたい山のトレランマナー6か条
身軽な装備で山を駆け抜ける爽快感。 これを味わってしまうと多くの人は病みつきに。 昨今のランニングブームは、整地・不整地に関わらず、人...

(披露山公園に到着。左奥の小屋で猿が飼育されており、ちょうど係員の人が餌をあげているところを見ることができました)

編集部 大迫

ゴーーール! おつかれさまでした!

編集部 荻原

なんだか爽快!

太郎

さて、地元のおいしいごはんを食べに行きますか!

編集部 荻原

待ってましたー!

走るの嫌いなのに、気づいたらめっちゃ楽しんでるじゃん!

(訪れたのは、魚介を主とした定食屋「めしやっちゃん」。からあげ3種定食にしました)

美味しいごはんを食べながら、はじめてのトレラン体験を振り返ってみました。

太郎

はじめてのトレラン、どうだった?

編集部 荻原

単調な道を走るより飽きないし、アドベンチャー感が楽しかった!

山を走るなんてものすごくハードルが高いと思ってたけど、今日みたいな感じなら私にもできるなって思いました。最初の不安も結構払拭できたかな。

「トレラン=きつい」というイメージが変わった!

編集部 荻原

本格的な山岳レースみたいなのを想像しちゃって、トレランはストイックな人向きだと思い込んでいたのかも。

編集部 大迫

僕も最初はそう思っていたんですけど、やり方を工夫すれば挑戦しやすくなるんですよね。

丘とか公園にあるオフロードでも充分楽しめますし。

編集部 荻原

ハードルはいくらでも自分で下げられるってことが分かったし、いろんなところを走ってみたくなりましたよ。

編集部 大迫

また一緒にトレランしましょう!

太郎

今日みたいに無理をせず、不整地に慣れながらちょとずつステップアップしていきましょう!

こりゃ、2回目あるな!

富士山と海を堪能しながらのトレランにより、清々しい1日になりました。思いがけず歴史に触れたり、猿のランチタイムに遭遇したり、さらには地元の美味しいごはんも味わえるなんて、うれしい想定外。こんな風にのんびりトレランを楽しむのもありですね!

今回、トレラン好きの同僚に誘ってもらっての初体験でしたが、登山とはまた違う山の楽しみ方を知ることができました。これは、ハマってしまいそうな予感です!

しかし、体は正直…

普段全くランニングをしていないのに急に走ったものだから、膝を痛めてしまいました(笑)。土がクッションになり、ロードよりも脚に優しいとはいえ、日ごろからトレーニングをしてベースを作っておいた方がよさそうです。登山のときに膝が痛くなりやすい人は特に。

編集部 荻原

今後もトレランを続けたいな!

ということで、次回は『トレランの装備選び編』をお届けします。どうぞお楽しみに!

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