「1番以外は忘れられる」 優勝目指す三部/及川、ベスト4進出<全日本卓球2020>

写真:三部航平(写真左)・及川瑞基(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

<天皇杯・皇后杯 2020年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)1月13日~19日>

17日、全日本卓球選手権男子ダブルス準々決勝で三部航平/及川瑞基(専修大)ペアが、鹿屋良平/有延大夢(リコー)ペアにゲームカウント3-2で勝利し、ベスト4入りを決めた。

三部・及川の専修大コンビが接戦制す

写真:三部航平(写真左)・及川瑞基(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

昨年は水谷隼/大島祐哉(木下グループ)に敗れ、ベスト8に終わった三部/及川が今大会ベスト4に進出した。

試合は、ゲームカウント2-0と三部/及川ペアがリードする展開に。「出足も良く戦術もはまってすごく自信を持てたが、3ゲーム目は積極的にいけなくて流れを失った」(及川)と3,4ゲームをリコーペアに立て続けに奪われ、ゲームカウントは2-2と勝負は最終第5ゲームに持ち越された。

5ゲーム目も序盤リードを許し、流れは鹿屋/有延ペアが握っていたが、三部/及川ペアがフォアサイドを攻めることにより、反撃の糸口を掴む。最終ゲーム、9-8の痺れる場面で及川がロングサーブを繰り出し勝負あり。11-8でゲームを奪った専修大ペアが勝利を飾った。

試合後のコメント

写真:三部航平(写真右)・及川瑞基(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

試合後、及川は「5ゲーム目から勇気を持って振ることができた。バックに集まっていたところ、フォアを思い切って攻めたことで相手が山を張れなくなった」、三部は「バックサイドに集まったときに、強いボールを打たれて流れを失った。5ゲーム目の途中で開き直って全部フォアに行こうとなって流れが来たのが勝因」と激戦を振り返った。

フォアサイドにチキータでレシーブで行くことによって、得点する可能性もあるという賭けでやって、それが上手く効いて、ポイントが流れてきたので、最後までチキータでいくと決めて、最後勝ち切った」

第5ゲーム、10点目を奪った及川のロングサーブについては「出さないと得点が取れない気がした。正直怖いがやらないと勝てないと自分で思った」(及川)、「僕はサインを出す側だった。短いか長いか迷っていた。(サーブを)出すのは及川なので、怖いと思うんですけど、出させようと思って(笑)。サイン出したらすごい良いサーブを出してくれた」(三部)と青森山田中高、専修大と長年強豪校で磨いてきた勝負勘が冴え渡ったようだ。

写真:三部航平・及川瑞基(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

1番以外は忘れられる。去年僕たちベスト8で今年もベスト4。でも優勝しないと印象には残らない」と三部は優勝に向けて強いこだわりを見せた。

青森山田中高、専修大と同じ進路を渡り歩いてきた三部と及川も大学4年生。卒業後は別のチームで戦うこととなる。学生卓球の集大成として、優勝ペアという記録にも記憶にも残るダブルスとなれるか。17日の戦いから最後まで目が離せない。

詳細スコア

〇三部航平/及川瑞基(専修大) 3-2 鹿屋良平/有延大夢(リコー)
11-6/11-8/7-11/8-11/11-8

文:ラリーズ編集部

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