【コラム・天風録】阪神大震災25年

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 30年以内に地震発生の確率が3%以上の活断層は全国に31ある。ほとんど起きないと安易に思い込みがちだ。しかし実際には切迫度が最も高いランクに分類される▲うち五つは中国地方にある。広島、山口県の沖を走る安芸灘断層帯もその一つ。活断層による都市直下型地震の恐怖を知らしめた阪神大震災は、起きる直前は同じくらいの切迫度だった。そう聞くと背筋が冷たくなる▲きのうでその大震災の発生から25年。「ひょうご安全の日」の集いでの宣言には、「伝える・活(い)かす・備える」の3本柱に「忘れない」が付け加えられた。四半世紀すぎ、記憶の風化が足元を脅かしつつあるのだろう▲震災を知らない住民が増える中、教訓をいかに次の世代に引き継ぐのか。悩みは深まる一方だ。人ごとと考えず正視して対処することが大切である。宣言の一節を私たちもかみしめたい▲日本中どこも強い揺れに見舞われる恐れがあると、政府の地震調査研究推進本部は注意を促す。愛媛県の伊方原発のように、近くの断層の切迫度がいくら低くても安心してはならないということだろう。豪雨や台風まで考えるとなおさらだ。安易な思い込みは危険だと自戒する日とする。

【社説】阪神大震災25年 「災害文化」を育てたい

【コラム・天風録】災害の日録

災害伝承語り交流 東日本大震災・熊本地震被災地などの中高生