「ハマる人はハマる」特製タレの香ばしいチャーハン さっぱり水ギョーザも人気

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特製タレと具材が豊かな風味を生む「げんかろう」のチャーハン。写真はサラダと卵スープが付いたランチセット(600円)

◆胃心地いいね 「中華料理げんかろう」 南城市大里

 半円球に盛られたチャーハンにスプーンを差し込むと、ぱらりと少し形が崩れる。湯気が香ばしいのは、1989年の創業以来つぎ足し続けている特製タレと独特な具材の風味が効いているからだ。

 「ハマる人はハマる。好みは分かれるけど」と、店主の宮城安彦さん(66)は笑う。妻の千子さん(65)さんと味を守り、切り盛りし続けてきた。

 タレには八角や陳皮、シナモンなど香辛料を配合。具材に使う細かく刻んだ豚の舌や胃袋なども歯応えのアクセントを生む。塩気は控えめで優しい味わい。

 ランチはチャーハンのほか水ギョーザ、マーボー豆腐がメイン。いずれも600円。

 さっぱりした水ギョーザはチャーハン以上に人気だ。タネに香辛料と3種の油を混ぜる。ひき肉にする豚の太ももは丸ごと注文。部位をメニューによって使い分ける。

 安彦さんは「うちの料理は塩、コショウなどは最小限しか使わない」とこだわり、奥行きのある味わいを素材と香辛料で引き出す。

 20代は関西の高級ホテルを渡り歩き中華を学んだ。35歳の時、本格派の店として地元南城で開業し、盛況だった。

 「50歳ごろまで休むことを知らなかった。休日は1年に2日ぐらい」と千子さん。

 安彦さんも「あの十数年で一生分働いた気がする。心身がきつくなって店の在り方を考え直した」と振り返る。

 約15年前に店名の「彦華楼」を平仮名の「げんかろう」に変え、中華居酒屋としてのカラーを打ち出した。徐々に営業時間を短縮し、きちんと休みを取るようにした。

 「今が一番楽しい。店の形態が変わっても昔からの地元客が支えてくれる。大里じゃなきゃ、とっくに閉めてる」。安彦さんは常連たちに感謝を込め鍋を振るい続ける。(南部報道部・松田興平)

 【お店データ】南城市大里大里2543の1。営業時間は午前11時半から午後1時半、同5時半から同9時半。火曜定休。駐車場あり。電話098(946)4895。

長年にわたり「げんかろう」を切り盛りしてきた店主の宮城安彦さん(左)と妻の千子さん=南城市大里・同店
中華料理げんかろう