山形・富神山登山口にクマ

1月の目撃、11年以降で初

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クマ1頭が目撃された富神山登山口の駐車場付近=17日、山形市門伝

 17日午前10時半ごろ、山形市門伝の富神山登山口駐車場付近で、クマ1頭を目撃したと近くの50代女性から110番通報があった。有害鳥獣対策を担当する市環境課は「記録が残る2011年以降で1月の目撃例はなく、極めてまれだ」とし、注意を呼び掛けている。県内では9日にも南陽市内でクマの目撃情報があり、冬眠していないクマが現れているとみられる。

 山形署などによると、クマは体長約1メートルで、成獣とみられる。女性が車で市街地方面に向かっていたところ、右側の山林にいるのを見つけた。市は「熊出没注意」と書かれたのぼりを設置するとともに、付近の約100世帯に注意喚起のチラシを配布した。

 現場近くで作業していた近所の男性は「例年は冬眠しているはずだが…」と驚いた様子。別の男性は「雪が少ないから久しぶりに散歩していた。遭遇しないように気をつけないといけない」と話した。

「異常なケース」識者  クマの生態に詳しい山形大の玉手英利教授(生物学)は「成獣のクマが1月に住宅街に出没するのはかなり珍しく、異常なケースだ」と指摘。暖冬でも山に食べ物はないため、通常は冬眠するという。出没の原因は、何らかの理由で栄養がとれなかったケースが考えられるものの、「個体を調べていないので現段階で原因は分からない」とする。雪が積もればクマの行動がある程度は制約され、出没が減る可能性はあるという。ただ、積雪のない状況が続けば「今後も注意が必要」と警鐘を鳴らす。