「ミニ出島」4棟改修 長崎工業高・建築科の6人

作り直した模型をミニ出島に設置する長崎工業高の生徒=長崎市、出島和蘭商館跡

 長崎市岩屋町の県立長崎工業高(梅野剛校長、940人)の建築科3年の生徒6人が17日、同市出島町の国指定史跡「出島和蘭商館跡」にある「ミニ出島」に、作り直した一番船船頭部屋、一番蔵、十番蔵、十一番蔵の4棟を設置した。
 ミニ出島は、19世紀初頭の出島を15分の1サイズで復元したもので、1976年に設置された。近年傷みが目立ってきたことから、市が協力を依頼した同校が2012年度から授業の一環で改修を進めている。今回で、模型全48棟のうち、39棟の改修が完了した。
 生徒らは昨年4月から現地調査を実施し、同10月ごろから本格的に模型の製作に取り組んできた。この日はトラックから模型を運び出し、工具などを使って丁寧にミニ出島へ配置していった。
 今春、就職で県外へ行くという中村颯馬さん(18)は「少しでも地元に貢献したいという思いでやってきた。自分たちが作ったものを観光客に見てもらえるのは誇らしい」と語った。

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