【MLB】ヤ軍“不良債権男”をカブス獲得か? 米メディア「監督は先頭打者を精査している」

カブス移籍の可能性が浮上したジャコビー・エルズベリー【写真:Getty Images】

ロス新監督とエルズベリーは2013年にレッドソックスで世界一を経験

 カブスが、ヤンキースを退団したジャコビー・エルズベリー外野手を獲得する可能性が浮上している。米紙「ニューヨーク・ポスト」は「MLB球団でジャコビー・エルズベリーに最初に興味を頂いているのはカブス」とのタイトルで伝え、地元紙「シカゴ・トリビューン」は1番打者候補としてエルズベリーの名前を挙げている。

「シカゴ・トリビューン」によると、デビッド・ロス新監督は「先頭打者候補を念入りに精査している」と説明。候補の1人であるアンソニー・リゾ内野手は先頭打者として通算244打席で出塁率.426。昨季は先頭打者で46打席の中で出塁率.500を残している。ただ、リゾは「先頭打者としてこれまで活躍してきたけど、僕が本当に思い入れがあるのは3番か4番なんだ」と語っており、打線の中軸として活躍したいようだ。

 そこで獲得候補に挙げるのがレッドソックス時代に3度の盗塁王に輝くなど1番打者として活躍したエルズベリーだ。ロス監督とエルズベリーは2013年にレッドソックスで一緒にプレー。世界一を経験している。記事は「ロスは真の先頭打者(の存在)を信じているし、2013年にワールドシリーズを制覇したレッドソックスで、彼の元同僚だったジャコビー・エルズベリーが打順のトップで流れを作った姿を覚えている」と指摘した。

 エルズベリーは2013年オフにFAでレッドソックスからヤンキースに加入。7年総額1億5300万ドル(約168億5400万円)の超大型契約を結んだ。しかし、成績は移籍初年度の2014年に記録した149試合出場、打率.271、16本塁打、39盗塁が最高。その後は下降線をたどり、この2年間は度重なる怪我により1度も出場機会がなく、ヤンキースは今オフに契約を1年残して契約解除とした。ヤンキースは今季の給料2600万ドル(約28億6400万円)の支払いに難色を示しているが、MLB選手会が仲裁申し立てを行っている。

 チームは西武から海外FA権でメジャー移籍を目指し、「1番・中堅」候補だった秋山翔吾外野手の争奪戦でレッズに敗れた。MLBネットワークの敏腕記者ジョン・ヘイマン氏も自身のツイッターに「カブスはジャコビー・エルズベリーの獲得を検討している。望みは薄いが、カブスは先頭打者に問題を抱えている」と投稿した。ヤンキースで“不良債権男”としてバッシングされた36歳が新天地を得られるのか。注目が集まる。(Full-Count編集部)

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