松平家の宝刀「神気」など公開 島原城観光復興記念館

松平家の宝刀「神気」(左)と「神息」=島原城観光復興記念館

 島原藩を治めた松平家の宝刀「神気」「神息」などを公開する新春恒例の刀剣展が、長崎県島原市城内1丁目の島原城観光復興記念館で開かれている。26日まで。19、26日午前11時半ごろから、島原にゆかりのある歴史上の人物に扮(ふん)した女性の案内役「島原城七万石武将隊」による刀剣の解説もある。
 同館を運営する島原観光ビューローによると、神気は徳川家から武勲の褒美として贈られたとされ、数振りしか現存しないという鎌倉時代の名匠、粟田口国綱(あわたぐちくにつな)の作。17世紀の鑑定書もあり、県の有形文化財に指定されている。神息は平安時代、大分の刀匠が平城天皇の皇子の護身刀として作ったとされる。ともに島原城天守閣が復元された1964年に松平家の子孫が島原市に寄贈した。
 このほか、旧島原藩家臣の家に受け継がれ、市に寄贈されるなどした大小の刀8点も展示。島原城資料館専門員の松尾卓次さん(84)は「神気、神息は年に1回しか見られない貴重な刀」とした上で「展示したすべての刀は、それぞれ反り方も違うので、比べてほしい」と話す。
 同展入場には、島原城の入館券(大人550円、小中高生280円)が必要。

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