首里城への愛を童歌に乗せ 再建の誓い紙芝居に 沖縄のおばぁちゃんコーラス

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首里城への思いを紙芝居や歌などで表現した「ちんぬく会」メンバーら=12日、那覇市西・県男女共同参画センターてぃるる(提供)

 首里(すい)天(てぃん)加那志(じゃなし)、新しい首里城でまたお会いしましょう-。おばあちゃんコーラスサークル「ちんぬく会」が12日、那覇市であったピアノ教室「あすうぃん」(那覇市首里、大嶺千賀子代表)の発表会にゲスト出演し、手作り紙芝居に童歌を組み合わせた作品「私と首里城」を披露した。制作した伊波和美さん(69)=浦添市=は「首里城に宿るウチナーンチュの魂を、未来を担う子どもたちに伝えたい」と話した。(浦添西原担当・宮里美紀)

 ちんぬく会は約35年前から高校時代の同級生ら6人が主に浦添市で活動している。全員69歳で、首里城復元当時の感動を知る世代。それだけに焼失の衝撃や喪失感は大きく「何かできないか」と考え、発表会に向けて首里城に関する作品作りを決意。沖縄のアイデンティティーをテーマに伊波さんが紙芝居を作り、沖縄の文化も伝えようと童歌を交えた。

 物語は伊波さんの回想から始まる。7歳の頃に祖父が首里城の跡地で見せた寂しげな表情に「戦争で失ったのは子どもだけではない、と思っていたかもね」と回顧。42歳で復元した首里城を見た時は「沖縄に生まれて良かった」と感動を表現した。

 場面は焼失した日に見た夢に変わり、首里城を造る木材を切り出すときに歌われたとされる「国頭(クンジャン)サバクイ」などを歌った。最後は夢から覚め「お城が焼けてもウチナーンチュの心を大事にします」と誓った。

 歌は浦添市の知念由美子さん、那覇市の仲本ゆり子さん、吉武京子さん、おばあ役を演じた浦崎美枝子さん。ピアノ教室の生徒で城西小6年生の3人も演出で協力した。大嶺さんが琉球音階で作ったBGMを奏で、伊波さんの夫、三郎さん(75)も三線の音色を添えた。

 鑑賞した石嶺中2年の親富祖史歩さんは「新しい首里城でまた会いましょう、というせりふが心に残った。私も新しい首里城を見に行きたい」と笑った。

 メンバーは「再建への前向きなメッセージも発信できた」と手応え。「小学校の読み聞かせの時間などで再演したい」と意気込んだ。