西武が前橋市で野球教室開催 宮田コーチ「少しでも野球をする子を増やしたい」

西武ライオンズアカデミーでコーチを務める宮田和希氏【写真:広尾晃】

前橋市の野球教室では、元西武選手の3コーチが指導した

 1月18日に群馬県前橋市内で「ぐんま野球フェスタ2020」の第1日目が開催された。今回は西武ライオンズアカデミーが初めて参加した。昨年は1日の日程で行われたが、今回は2日間。1日目は「野球肩肘検診」と「野球コーディネーション」そして西武ライオンズアカデミーによる「野球教室」が行われた。

「野球教室」には群馬県内の小中学校の野球チームに参加している子供たちが参加した。アカデミーのコーチは、宮田和希、長田秀一郎、原拓也の3人。

 気温4度と厳しい寒さだったが、子供たちは入念なウォームアップのあと、ベースランニング、キャッチボール、ポジション別の守備、投球練習、ティーバッティングを体験した。

 ベースランニングでは長田コーチが「ベースのどこを踏むのがいいのかな?」と質問。「端っこ」という子供もいたが「真ん中を足の土踏まずで踏んでください。端っこを踏むとねん挫したりすることがあります」とアドバイスした。

 キャッチボールでは宮田コーチが「何のためにキャッチボールをするのでしょうか?」と質問。「肩慣らし」などの答えが返ってきたが、宮田コーチは「キャッチボールは一番大切な練習です。キャッチボールがちゃんとできるようになったら、守備もうまくなります」と答えていた。

 守備練習では原コーチが「しっかり腰を落としてグラブを前に出してください」と指導。「この時に背中が丸くならないこと。背中がまっすぐでないとボールを捕れません」と指導。「お相撲さんが立ち合いの時に、腰を落としてすぐに体重移動ができるように構えるのと同じ」と説明していた。

 長田コーチは昨年1月、原コーチは昨年4月からアカデミーコーチになった。宮田コーチは2017年4月からこの任に当たっている。今回は宮田コーチが全体の進行を担っていた。

 宮田コーチに話を聞いた。

――この3年間、アカデミーのコーチをして手ごたえはありましたか?

宮田「最初はボールも投げられなかった子供たちがゴロを捕ったり、マシーンの球が打てるようになったりしている。成長を見るのは、うれしいですね」

――このような普及活動で心掛けていることは?

宮田「打つ、投げる、捕るなどの基本的動作をわかりやすく紹介しようと考えています。野球人口が減少している中で、少しでも野球をする子を増やしていきたい」

――この3年間で西武アカデミーに変化はありましたか?

宮田「西武ライオンズが好調なこともあって、アカデミーに入る子供も増えています。中学軟式野球部も始まりましたし、新たな場所でもやるようになりました。野球人口の増加にも役立っていると感じています」

――宮田コーチはいつも笑顔が印象的です。

宮田「子供たちをリラックスさせるためになるべく笑顔で接しています。アカデミーではまじめな顔になる時もありますが。子供たちを野球好きにしたいので、笑顔は大切だと思います」(広尾晃 / Koh Hiroo)

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