島原男女が連覇 全国高校選抜剣道県予選

(左)【女子決勝リーグ、島原-佐世保北】島原の先鋒平山(右)が小手を攻める、(右)【男子決勝、長崎南山-島原】代表戦で果敢に前に出る島原の又吉(右)

 剣道の全国高校選抜大会県予選最終日は19日、諫早市森山スポーツ交流館で男子の準々決勝から決勝、女子の準々決勝から4強による決勝リーグが行われ、島原が2年連続で男女優勝を果たした。男子は2年連続15度目、女子は3年連続12度目。島原男女と女子2位の海星は全国大会(3月27、28日・愛知)の出場権を獲得した。
 男子の島原は西陵との準決勝で、副将又吉が面2本を決めて1-1の本数差で接戦を制した。長崎南山との決勝は互いに譲らず、0-0で代表戦へ突入。最後は又吉が胴を決めて競り勝った。
 女子の島原は決勝リーグで佐世保北と海星をそれぞれ2-0、大村を3-0で下して3戦全勝。3試合とも副将峯松までに決着をつけた。海星は2勝1敗で初めての全国切符をつかんだ。

 ■「攻めて1本」男子雪辱 女子は厚い選手層

 令和最初の全国選抜大会挑戦権も男女そろって譲らなかった。島原は女子が今大会5試合すべて大将へ回る前に決着をつけると、男子は昨年11月の県新人大会決勝で敗れていた長崎南山にリベンジ。福田監督は「そろって日本一への挑戦権を取れたのは一安心」と納得の表情を浮かべた。
 まずは女子が決めた。この日の決勝リーグ3試合。昨季の全国選抜大会、茨城国体の準優勝に貢献した峯松と岩本を副将、大将に据え、中堅までの3人は試合のたびに入れ替えるという戦い方で臨んだが、誰が出てもしっかり結果を出せる層の厚さを披露した。
 中でも、毎試合違う順番を務めた平山は全勝でチームに貢献。1年生の夏に左膝の前十字靱帯(じんたい)を手術した後、約1年かけて復帰した2年生は「内容は課題が残った。全国でも貢献できるように頑張る」とさらなる高みを見据えていた。
 男子決勝は長崎南山との雪辱戦になった。2カ月前は受けに回って代表戦で惜敗。それからは「攻めて打つ」をチーム全員が徹底してきた。
 今回も代表戦までもつれたが、島原は好調だった副将又吉の起用が成功した。「チームメートが最後は面で来ると教えてくれた。ずっと狙っていた」。勝負どころを見極め、竹刀を振りかぶる動きに合わせて打ち込んだ胴。仲間を信じて「攻めて打った」1本は、全国に弾みをつける1本になった。

© 株式会社長崎新聞社