JOJO展 25日開幕 長崎県美術館

長崎開催を記念し、荒木氏が書き下ろしたキービジュアル(c)荒木飛呂彦&LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

 1987年に連載が始まった人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の展覧会「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」が25日、長崎市出島町の長崎県美術館で開幕する。同館、KTNテレビ長崎主催、長崎新聞社共催。作者の荒木氏が書き下ろした大型新作原画12点をはじめ、豊富な肉筆原画や企画展示で、作品の歩みと魅力をひもとく。
 同作は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載を開始。現在は「ウルトラジャンプ」(同)で第8部「ジョジョリオン」が連載中。ジョースター家の血縁を中心に、第1部から各部ごとに主人公が代替わりし、数奇な血の運命と戦いが世代と時空を超えて描かれている。長年にわたり多くのファンを魅了し、シリーズ累計発行部数は1億部以上に上る。
 同展は2018年に東京・大阪で開かれ26万人以上が来場。18年度の第69回芸術選奨文部科学大臣賞(メディア芸術)を受賞した。展示は八つのテーマで構成。歴代の物語を振り返るコーナーや、作中に登場する架空の超能力「スタンド」を集大成した展示、作品独特のファッションやデザインに焦点を当てたコーナーなど。
 荒木氏は1960年仙台市生まれ。80年に漫画家としてデビューした。長崎展は同館が作品を収蔵、管理している諫早市出身の挿絵画家、椛島勝一(1888~1965年)の孫が「ジョジョの奇妙な冒険」の初代担当編集者だった縁から実現。会期中は同館常設展示室で椛島の作品を展示する。
 4月からは金沢21世紀美術館(金沢市)で開催を予定。荒木氏は両展に向けたコメントで「共に深い歴史文化を持つ都市、そしてどちらも傑作建築物である美術館にJOJOの原画が参上できることは光栄で最上の喜び」としている。
 長崎展は3月29日まで。前売り券は一般1400円、大学生千円、高校生600円、グッズ付き2800円(グッズ付きは枚数限定、販売はいずれも今月24日まで)。問い合わせは長崎県美術館(電095.833.2110)。

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