京都のアンカー一色、まさかの失速 全国男子駅伝

13位でゴールする京都のアンカー一色(広島市・平和記念公園前)

 天皇杯第25回全国都道府県対抗男子駅伝は19日、広島市の平和記念公園前を発着点とする7区間48キロのコースで行われ、長野が大会新記録の2時間17分11秒で3年ぶり8度目の優勝を飾った。京都は2時間19分38秒で前回と同じ13位だった。

■6区に3位浮上、先頭と8秒差でたすき受け継ぐも…

 23年ぶりの優勝へ希望は膨らんでいた。京都は6区柴田が区間2位と好走し、先頭と8秒差の3位まで浮上してアンカー一色に後を託した。

 だが高まる周囲の期待とは裏腹に、一色の表情は硬い。「何だろう。どうにもならない」。スピードに乗れず、次々と後続に抜かれた。まさかの失速に「せめて入賞までは粘りたかった」と言葉を絞り出した。
 肩を落とす主将を中井監督は「ご苦労さん」とねぎらい、「最後まで何があるか分からない。これも駅伝。トップに立つ場面もあり、昨年より成長できた」と総括した。
 持てる力は出し切った。1区赤星は「高校駅伝の悔しさを晴らしたかった」と高速の展開に食らいつき、19分50秒の区間新。高校の先輩である松岡佑起らが持つ区間記録を1秒更新した。
 11位でたすきを受けた3区阪口(東海大、洛南高出)も持ち前のスピードを発揮して区間3位となり「練習が積めていない中で最低限の走りはできた」。5区三浦(洛南高)も「集団を引っ張れ、後半も粘れた」とうなずいた。
 近年はレースの高速化が進み、今回は京都チームの過去最高タイムを更新しながら入賞すら届かなかった。6区区間新で走りながら、6秒差で区間2位となった柴田は「区間賞を取れずに悔しい。もっと強くなりたい」。巻き返しへ成長を誓った。

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