今回の表紙のエピソード 家族・趣味・仕事・地域など 様々なシーンで「つながり」のある お二人に登場していただきます。

今回素敵な着物姿で登場していただいたお二人のご関係はもちろんやっぱり「お着物」つながり。

もともとは同じ年の子どもを持つ母親同士としてのお付き合いからはじまり、着物の教室をしていた川崎さんに、小林さんが 「娘のために、振袖を作りたい」と相談したことがきっかけで、今では一緒に着物に携わるお仕事をするようになりました。

川崎さんの着物教室は“色染め”や“手織り”“刺繍”などの昔ながらの手仕事の楽しさを伝えるためにはじめました。ご自身が着ている淡い黄緑色の絣(かすり)の着物ももちろん自分の手で糸を染め、手織りしたものでセイタカアワダチソウ、コブナグサ、クサギといった田畑でもよく見かける身近な植物を使った“草木染め”の作品だそうです。

「このなんともいえない優しい色と風合いが気に入っているんです」と川崎さん。着物って特別な時しか着られないというイメージもありましたが手織りや草木染めの着物なら、少しおめかしして出掛ける時にちょうどいいオシャレになるかもしれませんね

川崎 寿喜さん

昭和34年生まれ/草津市在住

帯にあしらわれた「すいせん」の花の刺繍も川崎さんによる手仕事作品。着物と同じ織物で作ったバックも素敵でした。

小林 邦子さん

昭和29年生まれ/草津市在住

普段そんなに着物を着る機会がないという小林さん。「今日久しぶりに着ましたがやっぱり着物っていいもんですね!着るだけで背筋がピンと引き締まります」

川崎さんは教室だけでなく年に一回、陶芸家、木工職人など作家仲間と集まって展覧会を開催。

「着物の世界だけでなく、いろんなジャンルの作家さんと交流することであらためて手仕事の楽しさを感じることができます」と。写真は今年12月に開催された「月の船工芸展」(草津)の様子です。

■情報誌「自悠時間」掲載2012年12月

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