結果発表まであと2日 殿堂入り投票の行方はどうなる

2020年のアメリカ野球殿堂入りの記者投票の結果は、日本時間1月22日午前8時ごろに発表される予定となっている。すでにテッド・シモンズとマービン・ミラーが「Modern Era Committee」の投票によって殿堂入りを決めているが、いったい誰がこの2名とともにクーパーズタウンで行われる殿堂入りセレモニーに出席することになるのだろうか。有資格初年度のデレク・ジーターの満票選出の行方にも注目が集まっている。

投票権を持つ記者たちは昨年末までに投票を終えており、自身が在籍するメディアや自身のSNSを通して投票内容を公開する記者もいる。ライアン・シボドーは公開された情報を集計しており、現時点で匿名7人を含めた171人分の投票内容が明らかになっている。その途中経過によると、ジーターは171人全員から票を獲得し、得票率100%をキープ。このほか、今回が記者投票による殿堂入りのラストチャンス(10度目の挑戦)となるラリー・ウォーカーが得票率85.4%、8度目の挑戦となるカート・シリングが得票率79.5%で、殿堂入りラインとなる得票率75%を上回っている。

ただし、最終的な得票率は事前判明分から大きく低下するのが例年の傾向であり、現時点で得票率79.5%のシリングが今回の投票で殿堂入りを達成する可能性は低いと見られている。得票率85.4%のウォーカーでさえ、殿堂入りのチャンスは「五分五分」というのが大方の見方だ。一方、ここまで得票率100%のジーターが有資格初年度で殿堂入りを果たすのは確実であり、昨年のマリアーノ・リベラに続く史上2人目の満票選出が達成されるか注目だ。

このほか、実績は文句なしで殿堂入りクラスであるものの、ステロイド使用によって評価が割れているバリー・ボンズ(得票率73.7%)とロジャー・クレメンス(得票率72.5%)は8度目の挑戦となる今回も落選が濃厚。3度目の挑戦となるスコット・ローレン(得票率50.3%)や同じく3度目のオマー・ビスケル(得票率48.0%)も殿堂入りラインには遠く及ばない。また、ジーターとともに今回から殿堂入り投票の対象となった候補者のうち、次年度に生存できるラインの得票率5%を現時点で上回っているのはボビー・アブレイユ(得票率7.0%)だけであり、「ジーター以外全滅」という可能性もありそうだ。

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