伊方原発3号機「司法が再稼働にストップ」

 四国電力伊方原発3号機の稼働には住民の生命・財産に危険があると広島高裁が19日までに判断。住民らの運転差し止めの求めに応じる決定を行い、司法が再稼働にストップをかけた。伊方原発3号機は定期点検のため現在停止中だが、検査が終わる4月以降も運転できなくなる可能性がでている。

社会民主党は「四国電力は住民の不安や懸念を受け止めた差し止め決定を真摯に受け止め、4月にも予定している営業運転再開を断念すべき」との談話を発表。伊方原発について「(1)かねてから危険性が指摘されるMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料を燃やすプルサーマル発電を行うこと(2)原発が南海トラフ地震の震源域の真上に位置していること(3)地理的条件から実効性ある周辺住民の避難計画の立案が困難なこと、など」をあげ「多くの住民の不安を無視し、命を危険にさらす再稼働は断じて容認できない」としている。

差し止めの決定を受けた四国電力は「今回、このような決定が出されたことは極めて遺憾で、到底承服できるものではない。早期に仮処分命令を取り消していただけるよう、決定文の詳細を確認の上、速やかに不服申立ての手続きを行う」とのコメントを出している。(編集担当:森高龍二)

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