Netflix、スタジオジブリの21作品配信権獲得。来月から北米、日本を除く190か国で配信へ

米Netflixは、スタジオジブリの21作品を日本と米国、カナダを除く約190か国で配信する権利を取得した。同社はフランスの配給会社でスタジオジブリの配給パートナーであるワイルドバンチ・インターナショナルから配信権を獲得した。作品配信開始は3回に渡り、2月1日からは「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」など7作品、3月1日からは「もののけ姫」など7作品、4月1日からは「ハウルの動く城」など7作品を配信予定。

スタジオジブリは今まで作品のデジタルバージョンをいかなる形式でも提供することを拒んでいた。しかし昨年12月に、AT&T傘下のワーナーメディアが今春に開始する子ども&ファミリー向けの番組に重点を置いた新サービス「HBO Max」に向けて、スタジオジブリ製作による劇場アニメーション全作品の全米配信権を獲得したことを発表している。こちらプラットフォームからの作品配信開始は、今春4月を予定している(21作品)。

スタジオジブリ代表取締役である鈴木敏夫氏はNetflixからの発表声明文を通じて、「今日では、映画を観客に届けるためのさまざまな素晴らしい方法がある。これまでファンの声に耳を傾けてきた上で、映画カタログの配信を決定した。この体験を通して、世界中の人々にスタジオジブリの世界を知ってもらいたい。」と述べている。

HBO Maxと今回のNetflixの発表を合わせれば、鈴木氏のコメント通り世界中でジブリ作品をデジタルプラットフォームより楽しむことができるようになる。

Netflixでは、「風の谷のナウシカ」、「天空の城ラピュタ」などが初めて28か国語の字幕が付けられ、最大20の吹替言語で提供される予定。ジブリ作品は、既に英語や他国語の吹替および字幕がつけられて配給されている。英語吹替の声優はハリウッドを代表する俳優名が並んでおり、オリジナル版の豪華声優キャストに負けていない。

「天空の城ラピュタ」ではムスカ役にマーク・ハミル、「となりのトトロ」では姉サツキ役と妹メイ役にダコタとエル・ファニング、「魔女の宅急便」ではキキ役にキルスティン・ダンスト、黒猫ジジ役にフィル・ハートマン、「風の谷のナウシカ」ではナウシカの師匠ユパ役にトリック・スチュワート、クシャナ役にユマ・サーマン、「紅の豚」では、ポルコ・ロッソ役にマイケル・キートン(フランス語では、ジャン・レノが担当)、「もののけ姫」ではサン役にクレア・デインズ、モロ役にジリアン・アンダーソン、「崖の上のポニョ」では魔法使いフジモト役にリーアム・ニーソン、ポニョ母役にケイト・ブランシェット、宗介の父親の耕一役にマット・デイモンなど。

(ザッカメッカ)

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