京急ミュージアム、横浜・みなとみらい21地区に開業 昭和期の実車展示

横浜・みなとみらい(MM)地区の京浜急行電鉄本社1階に「京急ミュージアム」がオープン。昭和期を彩った名車両「デハ230形・デハ236号」や沿線風景を再現した巨大ジオラマが展示されている=横浜市西区の京急ミュージアム

 横浜・みなとみらい21(MM21)地区の京浜急行電鉄本社1階に21日、企業博物館「京急ミュージアム」がオープンした。昭和期を駆け抜けた車両の実物や沿線風景を模した巨大ジオラマを展示。運転シミュレーターなど体験型コンテンツも用意した。

 展示車両は、京急の前身の一つである湘南電気鉄道が1929年に製造した「デハ230形・デハ236号」。78年に引退した後は屋外に置かれていたため車体が傷んでいたが、2年に及ぶ修復作業で輝きを取り戻した。

 幅約12メートルのジオラマは、品川から三浦半島に至る沿線を再現。俯瞰(ふかん)するだけでなく、鉄道模型に取り付けたカメラの視点からも街並みを眺められる。本物の運転席と映像を使ったシミュレーターでは、停車や加減速といった操作ができる。

 記念式典には、鉄道好きのお笑いコンビ中川家の礼二さんが出席。「全国の鉄道ファンが楽しめる夢のような施設」と門出を祝い、原田一之社長は「子どもの笑い声が響き渡るミュージアムにしたい」と抱負を述べた。

 施設に一番乗りした東京都稲城市の会社員太田翔太さん(30)は「2時間半前に到着し、『デハ』を間近で見るのを待ちわびていた」と目を輝かせた。

 入館無料で一部コーナーは有料。午前10時から午後5時。火曜休館。2月24日までの入館申し込みは終了。土日祝日、春休みなどは要事前申し込み。

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