愛知・幸田町がアイボを“派犬”  島原観光PRに 

島原市に「派犬」されたアイボ2台=島原城西の櫓前広場

 長崎県島原市は21日、姉妹都市の愛知県幸田町からソニーの犬型ロボット「aibo(アイボ)」の“派犬”を受け入れた。同市城内1丁目の島原城西の櫓(やぐら)前広場であった式には、約100人が出席。「幸太」と「グレース」と名付けられた2台を、成瀬敦町長が古川隆三郎市長に手渡した。市はよろいや和服を着せるなどして約3年間、観光PRに役立てる方針。
 幸田町は、江戸時代に島原藩主を務めた深溝(ふこうず)松平家の発祥地。こうした縁で2017年10月、両自治体は姉妹都市提携を結んだ。
 アイボの貸与は製造工場がある同町から申し出た。22年12月末までの貸与費は80万円。協定締結に尽力し、18年4月に死去した大須賀一誠前町長の遺族の寄付でまかなわれる。
 アイボは全長30.5センチ、重さ2.2キロ。人工知能(AI)を搭載し、二つのカメラと八つのセンサーで周囲の状況を理解。人の表情やなでられた強弱も感じ取り、相手や状況に応じた鳴き声、しぐさで反応する。
 古川市長は「アイボには前町長の思いが受け継がれている。観光施設で市民らと触れ合ってもらいたい」と話した。

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