外国人就労。言語障壁と情報の平等。社内言語研修は3割のみ

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 2019年4月に改正入国管理法の運用がスタートし特定技能1号・2号など新たな在留資格が導入されるなど外国人労働者の在留、就労の大幅な規制緩和が実施された。2018年末には在留外国人は273万人に達するとされているが今後ますます日本で就労する外国人は増加すると見込まれる。すでに多くの職場で外国人が就労しており、企業としても言語、文化、習慣を異にする外国人従業員への対応を強化して行く必要にせまられている。

 これに関連して多言語化サービスを提供するIT業のWovn Technologiesが12月下旬に調査レポートを公表している。同社は日本の企業に勤める日本人500名を対象に言語障壁の有無や情報の平等性に対する意識調査を12月上旬に実施し、下旬にその集計結果を発表した。

 レポートによれば「外国人従業員がいる」と回答した企業の割合は34.0%で3社に1社は外国人労働者を雇用しているということになる。このうち、ビジネスレベルの日本語会話ができない外国人従業員がいると回答した企業は55.9%、読み書きに関しては60.7%にのぼる。外国人従業員を雇用する企業の約6割で言語障壁が存在している可能性があるという結果だ。

  人事・労務に関する書類やツールでの対応言語に関して聞いた結果では、外国人従業員がいる企業で日本語が96.7%、英語34.6%となっており、7割近くの企業で英語対応もしていないという状況のようだ。

 そこで、外国人従業員がいる企業において「社内で国籍や言語の違いについて配慮されているか」と聞いた結果では、「配慮されている」は27%、「配慮されていない、どちらともいえない」が73%と7割以上の企業で言語障壁が取り除かれていない状況だ。

 「情報の平等性は必要と感じるか」との問いには、「感じる」46.8%、「どちらともいえない」46.3%、「感じない」6.9%と回答しており約半数が必要性を感じながらも全体として喫緊の課題として認識されていないようだ。

 「言語学習に対する補助や社内講習等があるか」という質問に対しては、外国人従業員がいる企業において「外国語学習」が31.4%、「外国人向け日本語学習」が30.9%という結果となっており、約3割の企業でしか言語障壁の解消、情報の平等への具体的取り組みが行われていないという実態のようだ。

 外国人就労によるトラブルの増加を回避するためにも外国人労働者の人権に配慮した取り組みを加速させる必要がある。(編集担当:久保田雄城)

Wovn Technologiesが外国人労働者と情報の平等性に関して企業人に意識調査