パナソニック、国立循環器病研究センターとIoT機器を用いた軽度認知障害(MCI)の 早期発見に関する共同研究を開始

認知機能低下の初期段階である軽度認知障害(以下、MCI)は、早期に発見し適切な対応を行うことで、認知機能の向上・維持、低下の遅延ができると言われている。

パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社とグループ会社であるパナソニック エイジフリー株式会社は、国立研究開発法人国立循環器病研究センター(以下、国循)と共同で、MCIの早期発見に関する科学的根拠に基づいたモデルケースの構築を目指す研究を開始する。

同研究では、サービス付き高齢者向け住宅において、部屋のテレビやトイレなどにセンサーを搭載し、いつ使用しているかや、どのようにリモコンを操作しているかなどのデータを収集する。

また、ドアの開閉と電力使用の状況を収集し、上記のデータとあわせて分析を行うことで、総合的に生活リズムを把握する。

この生活リズムのデータと、医師の診断によって得られる情報を照らし合わせながら、日常生活習慣の特徴と認知機能の変化の相関性について、パナソニックと国循が共同で多角的に分析する。

継続的に分析を行うことで、日常生活における行動の特徴と認知機能の変化の相関性についての科学的根拠に基づいたアルゴリズムの開発を目指すとしている。

また、水廻りや空調などの各種住宅設備や、時間帯ごとに自動で光の色や明るさを調整する照明などの施設内の環境が、入居者にどのような効果を与えるかを検証する。

開発するアルゴリズムは、介護医療連携の仕組みの構築や、科学的根拠に基づいた認知機能の評価システムやサービスの開発、他社介護サービス事業者などへの提案に利用される予定である。

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