コカ・コーラ、プラスチックボトル廃止せず 「消費者に需要」

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ダニエル・トーマス(ビジネス記者、BBCニュース)

環境汚染対策としてプラスチック削減の動きが世界的に広まる中、米飲料大手のコカ・コーラは、依然として消費者からの需要があることを理由に、使い捨てプラスチックボトルの使用をやめない方針だと、BBCの取材で明らかにした。

コカ・コーラのベア・ペレス最高持続可能性(サステナビリティ)責任者(CSO)は、消費者の間では、何度もふたを閉めるられる軽量のプラスチックボトルが人気だと説明した。

プラスチックのリサイクル、現状は

コカ・コーラはプラスチックごみを最も排出する企業の1つで、2030年までに同社が使用するのと同量のプラスチックボトルをリサイクルすると約束していた。

しかし、環境保護活動家は、コカ・コーラ製品に使用される多くのプラスチックボトルが、依然として回収されず、ごみの埋立地へと運ばれていると主張している。

コカ・コーラは、年間約300万トンものプラスチック製パッケージを排出している。これは、1分間にプラスチックボトル約20万本が排出されている計算だ。

2019年、慈善団体「ブレイク・フリー・フロム・プラスチック」のプラスチックごみに関するグローバル監査では、コカ・コーラが最もプラスチックごみを排出している企業だとされた。

世界経済フォーラム年次総会(WEF、ダボス会議)でペレスCSOは、同社は今、「解決策の一部」にならなければならないと認識していると述べた。

「消費者が求めるものを提供」

コカ・コーラはこれまで、2030年までに、商品パッケージの少なくとも5割にリサイクル可能な素材を使用すると約束している。

また、プラスチック回収を改善するために、世界中の複数のNGO(非政府組織)と活動している。

しかしペレスCSOは、同社は消費者離れや売り上げへの打撃につながりかねないとして、プラスチック製パッケージは排除しないと述べた。

さらに、アルミ製やガラス製パッケージのみを使用することで、同社のカーボン・フットプリント(二酸化炭素などの排出量)を増やす恐れがあるとも主張した。

「消費者が求めるものを提供しなければ、経営が立ち行かなくなるだろう。(中略)だから我々は、ボトルのインフラに変更を加え、リサイクルや革新に取り組むと同時に、消費者にどのような選択肢があるのかを示さなければならない。消費者も我々とともに変わっていくだろう」

バリ島でプラスチックの使用禁止に

ペレスCSOは、若い環境保護活動家による理想の追求を尊重していると述べた。

昨年、インドネシア・バリ島では、19歳のメラティ・ワイゼンさんと妹イザベラさんの働きかけで、バリ州知事が使い捨てプラスチック袋やストロー、発泡スチレンの使用を禁止すると発表した。

プラスチックごみは、バリ島周辺海域にたまり、海洋生物に危険を及ぼしていた。

環境目標達成に「疑いの余地なし」

ペレスCSOは、2030年よりも前に環境目標を達成するようコカ・コーラに求める声に賛成だとも述べた。一方で、計画が失敗した場合に辞任するかどうかは言及しなかった。

「我々は同社が掲げる目標を達成しなければならないし、達成するだろう。疑いの余地はない」

(英語記事 People still want plastic bottles, says Coca-Cola