次の満票選出はイチロー? MLB公式サイトが満票候補を紹介

日本時間1月22日、全米野球記者協会による2020年のアメリカ野球殿堂入りの投票結果が発表されたが、昨年のマリアーノ・リベラに次ぐ史上2人目の満票選出が期待されたデレク・ジーターは、惜しくも満票にあと1票届かなかった。それを受け、MLB公式サイトではマット・ケリーが次なる満票選出の候補者を紹介する特集記事を公開。そのなかで次なる最有力候補者としてイチロー(元マリナーズなど)の名前が挙げられている。

来年の殿堂入り投票で新しく候補者となるのはマーク・バーリー、ティム・ハドソン、トリー・ハンターといった面々だが、彼らの殿堂入りは難しいと見られる。2022年にはアレックス・ロドリゲス、デービッド・オルティス、ジミー・ロリンズ、マーク・テシェイラ、プリンス・フィルダーらが登場。ロドリゲスとオルティスは殿堂入りに値する実績を残している選手だが、ロドリゲスは禁止薬物使用による211試合の出場停止処分を受けており、殿堂入りできるかどうかすら定かではない。オルティスは指名打者専任だったため、満票になるほどの絶対的な支持は得られないだろう。

2023年にはカルロス・ベルトランやフランシスコ・ロドリゲスが登場する。ベルトランも通算成績だけを見れば殿堂入りの可能性を秘めているものの、満票になるほどのレベルではない。また、殿堂入り投票の際には不正なサイン盗み疑惑への関与も考慮されることになるだろう。そして、2024年にはチェイス・アトリー、ジョー・マウアー、デービッド・ライトらとともにエイドリアン・ベルトレイが登場。ケリーは、オルティスやベルトランよりも有力としつつも、ベルトレイが満票選出される可能性は低いと見ている。

そして、次なる有力候補者としてイチローの名前が登場する。ケリーはイチローが27歳でメジャーリーガーとしてのキャリアを開始したにもかかわらず、安打(歴代24位)、打席(48位)、盗塁(35位)、得点(90位)、塁打(93位)といった部門で歴代トップ100に名を連ねていることを紹介。ゴールドグラブ賞を10度受賞しているほか、2001年にMVPと新人王を同時受賞し、それ以外にも大きなインパクトを残したことにも触れている。「日本人であることが満票にならない唯一にして不幸な理由となるかもしれない」としており、イチローを高く評価している様子がうかがえる。

なお、満票選出の可能性を秘める現役選手としては、アルバート・プーホルス(エンゼルス)、ミゲル・カブレラ(タイガース)、ジャスティン・バーランダー(アストロズ)、クレイトン・カーショウ(ドジャース)、マックス・シャーザー(ナショナルズ)、マイク・トラウト(エンゼルス)の名前が挙げられている。

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