【日本の冬絶景】雪に覆われた日本の原風景 富山県の雪景色

日本の四季の中で、凛とした冬に惹かれます。着飾ることなく、媚びることなく、色彩を削ぎ落とす潔さ。あるがままの姿で佇む冬に、神様は白いコートをふわりとかけてくれます。空から舞い降りてくる白いもの。汚れも痛みも受け入れ、大地を、山を、海を、川を、白く包み込みます。私たちが待っていたのは、「雪」でした。TABIZINEでは「日本の冬絶景」を連載でお届けします。今回は、富山県の冬絶景。富山県では例年12月〜2月頃に雪景色が見られます。

相倉合掌造り集落 写真提供:(一社)南砺市観光協会

兄に追われた義経も見た景色 雨晴海岸<富山県高岡市>

(C)Sean Pavone / Shutterstock.com

日本海岸線を走るJR氷見線は、冬がよく似合います。女岩が浮かぶ雨晴海岸(あまはらしかいがん)の美しさは、万葉集にも詠われたほど。雨晴海岸の名前は義経伝説に由来し、兄の頼朝に追われ、源義経と弁慶が山伏姿に身をかわして奥州へ落ち延びる途中にわか雨に遭い、弁慶が持ち上げた岩(義経岩)で雨宿りをして晴れるのを待ったと言われます。日本海越しには、標高3000メートル級の立山連峰も望める絶景。

氷見線と雨晴海岸(あまはらしかいがん)

【住所】〒933-0136 富山県高岡市渋谷

【入場料】乗車券

【公式サイト】『雨晴海岸』の絶景を見る前に知りたい5つのこと。TOYAMA STYLE

http://toyama.visit-town.com/toyamastyle/amaharashi

人が住まう世界文化遺産 相倉合掌造り集落<富山県南砺市>

写真提供:(一社)南砺市観光協会

写真提供:(一社)南砺市観光協会

平家の落人たちが住み着いたとされる、越中五箇山にある「相倉合掌造り集落」。白川郷に比べてこじんまりとしており、素朴さが失われていません。両手を合わせて合掌する形から命名された「合掌造り」を、この地方では「ナムアミダブツ建て」と呼ぶそうで、命名から熱心な真宗信仰地帯であることが伺えます。集落内では今なお住民が生活を営んでおり、世界的にも珍しい「人が住まう世界遺産」です。

相倉合掌造り集落

【住所】〒939-1915 富山県南砺市相倉

【入場料】無料

【公式サイト】相倉合掌造り集落 http://www.g-ainokura.com

ライトアップ日程 http://www.g-ainokura.com

音もなく雪景色をすすんでいく 庄川遊覧船<富山県砺波市>

写真提供:公益社団法人とやま観光推進機構

雪景色の時期が、一番人気の「庄川遊覧船」。庄川を下る庄川峡遊覧船のコースは2コースあり、遊覧船でしか交通手段がない大牧温泉コース(宿泊者のみ下船可能)と長崎橋周遊コース。川辺の脇に立つ、モノトーン山々の景色に、赤い橋(利賀大橋)が印象的。

庄川遊覧船

【住所】〒932-0304 富山県砺波市庄川町小牧73

【乗船料】大人1000円〜。コースにより異なるため、下記サイトにてご確認ください。

http://www.shogawa-yuran.co.jp/timetable.html

【公式サイト】庄川遊覧船 http://www.shogawa-yuran.co.jp

寒いから創り出される日本の冬絶景。今の時期にしか見られないものですから、温かい格好で防寒して、ぜひ訪れたいものです。

注意:記事掲載の情報は、2019年12月現在のものになりますので、詳細につきましては、公式サイトで確認または開催団体へ直接お問い合わせください。

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