角銅真実が、メジャー・ファースト・アルバム『oar (読み方:オール)』を本日1月22日にリリースした。
角銅真実(かくどうまなみ)は、東京藝術大学の打楽器専攻を卒業し、現在はソロ活動に加えて、ceroのサポートや石若駿SONGBOOK PROJECTなどでも活躍中の打楽器奏者/シンガー・ソングライター。
『oar』は、角銅にとって初めて「うた」にフォーカスした作品で、オリジナル曲に加えて、フィッシュマンズ「いかれたBaby」と浅川マキ「わたしの金曜日」のカヴァーを収録。石若駿、中村大史、西田修大、マーティ・ホロベック、光永渉、巌裕美子、中藤有花、網守将平、大和田俊など、角銅同様、ジャンルレスに活躍するシーンの精鋭がバックアップしている。
そして、本アルバムを記念し、角銅と親交のある著名アーティストがコメントを寄せた。(五十音順・敬称略)。
かつての角ちゃんは音素材そのものにもっとフォーカスが合っていたかと思うのですが、このアルバムはその素材を使って丁寧に、時には大胆に楽曲を構築していく喜びを感じます。 社会と自然、服と裸、の中間物みたいな佇まいが好きです。美しいタトゥーのような音楽だと思いました。
荒内 佑 (cero)
以前作詞をお願いした。彼女の審美的価値でコラージュされた言葉で僕の曲が新たな建築となって完成した。その独自の黄金比は新作にも現われる。テクスチャーは実験とユーモア。全ての活動には境界がない、角銅真実は新しい音楽だ!
伊藤ゴロー
井上洋介や長新太もしくは久里洋二といった作家の絵本を開いた時のような喜び。この声には現世を超えた彼方の力というか霊性といったものを感じて耳には聴こえてこない音が空気の底から静寂に過激に遊んでいるのも伝わります。人間世界に捕われることのない自由で豊潤な音楽に出会えて本当に嬉しい。
猪野秀史 ( INO hidefumi )
空を見上げたけど、空に想いを馳せたわけではない。空を漂う音楽に、空を見上げることはない。角銅さんの、あの歌声が、街の底から水面目指して息継ぎする音だと気づいた瞬間、僕も「はー」とながく熱い息を吐いてしまった。空に。
折坂悠太
まったくあたらしい感覚で音楽を作っている方だということはわかっているのに、なぜかときどき、もしかしたらじぶんと同じ時代のレコードをたくさん聴いてきた人なのだろうか、と錯覚してしまう瞬間が幾度となくあって、嬉しくなったり、勝手に親近感を抱いたりしました。「寄り道」そして「Lantana」という曲は何人かの古い音楽好きの知り合いにいますぐ聴かせてあげたい、と思いました。
小西康陽
なんにも聴きたくない、という時に角銅さんの音楽を聴くことがあります。目を閉じて静けさの中に潜ってゆくとアンサンブルの輝きに目が覚める。新しいうた、船出を祝して! ¡ Buen viaje !
原田郁子 (clammbon)
晴れた冬の朝 落ち葉の道を歩く 白い息は澄んだ空気の中へ 心地良くてしあわせな わたしの時間 角銅真実さんのうたと共に そんな時を過ごしたい
原田知世
今。戻ってきました。私はどこかに行っていました。たしかに。 角銅さんの歌は、oarがゆっくり水面を滑り潜り音を立てていくように。 角ちゃんの窓はいつも開いていて、角ちゃんがわぁっと感じると、その窓からいろんなものがほいっと泡みたいに出てくる。私は、その瞬間にいつも微笑むよ。 誰も見ていないその窓が静かに閉じられている時、その内側に猫の尻尾と揺れて黙って考えている半透明の角ちゃんがいる。(と思う。)
嶺川貴子
初めて出会った昨年2月、その人柄と歌声の魅力に一瞬でファンになってしまった!! 彼女の言葉の響きの心地よさが、アルバムいっぱいに静かに溢れている。 僕はじっくりと心奪われよう。「いかれたBaby」カヴァーしてくれてありがとう。
茂木欣一 (東京スカパラダイスオーケストラ/フィッシュマンズ)