【1月23日付編集日記】絵本の贈り物

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 百貨店やギフトショップを巡ったり、インターネットのショッピングサイトをあちこち探したり、誕生日や記念日などに合わせた家族や知人へのプレゼント選びが悩ましい。受け取った相手の顔を想像しながら考える

 ▼「心ばかりですが」と言葉を添えて手渡す。喜んでもらえただろうか。相手の表情をそっと、うかがう。遠方だと宅配便になるが、心だけでも届いたのかどうか。顔が見えないだけに余計気になってしまう

 ▼いわき市の幼稚園、学童クラブに約2千冊の絵本や児童書が届けられた。昨年10月の台風19号で大きな被害を受け、子どもたちが大切にしていた本は泥水につかり、読み聞かせもできなくなっていた

 ▼贈ったのは、石川県小松市を拠点に被災地支援を続ける市民団体「チームこのへん」。東日本大震災以降、いわき市で支援イベントを行っている。今回は、窮状を知った同団体が、会員制交流サイト(SNS)で寄贈を呼び掛けて集めた
 
 ▼「本を直接渡して、子どもたちの本当の笑顔が見たい」。代表らは宅配便で送るだけでなく、絵本を車に積んで6時間かけて同市の小川幼稚園まで届けた。最高のプレゼントにこぼれる笑顔。人と人のつながりが、また広がった。