三井不動産、スマートロックを活用した宅内配送サービス開始 業界初

三井不動産レジデンシャル株式会社は、スマートロックと連携したセキュリティシステムを活用し、自宅不在時にも食材等を家の中へ配達する「ナカ配サービス」の運用を4月から開始すると発表した。2020 年1 月下旬から販売する分譲マンション「パークホームズ月島二丁目」で実施する。

「ナカ配サービス」とは、スマートロックとセキュリティロックが連携し、不在時でも食品や日用品玄関内に配達するサービス。宅配業者がマンションのエントランスから居住者の専用アプリに通知を送り、居住者が有効日時・使用回数を設定したデジタルキーを業者に発行、業者はスマートフォンで開錠を行う仕組みだ。株式会社シブタニの鍵クラウドサービス「Tebra connect(テブラコネクト)」にセキュリティカメラを組み合わせ、株式会社テンフィートライトのインターフォンアプリ「住まうほん」を連携させて構築したシステムだ。

今回三井不動産レジデンシャルが発表したサービス概要によると、玄関を開錠すると同時に監視カメラの録画を開始し、サービス提供中に外部から様子を確認することができる。また、この仕組みは不在時に自宅内へ安全に配送するという機能以外にも、家事代行サービスなどへの応用も可能となる。また、三井不動産レジデンシャルが独自に行った調査によると、今回のようなマンションにおけるスマートロックを活用したサービスは。特に共働き世帯にニーズが高かったという。

マンションへの宅配は、セキュリティ上の問題や共有スペースへ私物を置けないなど、不在時の対応が大きな課題となっている。また、マンションに設置する宅配ロッカーは、雑貨などには利用できるものの、生鮮食品などには使えない。今回のサービスは、宅配業者・利用者の両者とって、これらの課題を解決するサービスとなりうる。

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