新幹線長崎ルート 今月協議入り「考えられず」 5択の整備方式で佐賀県知事

 九州新幹線長崎ルートで未着工となっている新鳥栖-武雄温泉の整備方式を巡り、国土交通省が佐賀県に対し、ミニ新幹線などを含む五つの方式での協議を提案したことについて、佐賀県の山口祥義知事は22日の定例記者会見で「1月中の協議入りは到底考えられない」との見解を示した。

 国交省は16日、フル規格前提での協議に反発する佐賀県側に譲歩する形で、五つの整備方式について論点を整理した上で協議することを提案。今月中に協議入りしたい意向を示している。
 会見で山口知事は、提案文書は事務的な進め方についての内容がほとんどだったとし、「われわれが関心があるのは、国がどういう考え方やスタンスで協議に臨もうとしているか。これを今後確認していかねばならない」と強調。国交省に書面で質問する考えを明らかにした。
 国交省側が今月中の協議入りを求めたことについては「簡単に結論が出る話ではない。しっかり時間をかけながら議論をさせていただく」とけん制した。
 佐賀県地域交流部によると、国交省への質問内容は検討中だが「佐賀県が合意しない限り協議は進まないか」といった内容が想定されるという。遅くとも2月下旬には国へ伝える見通し。

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