長崎・青山私道 住民側、通行妨害禁止求め業者を提訴

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 長崎市青山町の住宅団地を通る私道の一部を福岡県の不動産管理業者が封鎖していた問題で、住宅団地の住民7人が、業者側に私道の通行妨害禁止や慰謝料などを求め長崎地裁に提訴した。提訴は21日付。
 私道は青城自治会内にあり、総延長約700メートル。私道を所有する業者側は昨年10月、住民側に一般車両の通行禁止を通告し、私道上にバリケードを設置した。これに対し、住民側が通行妨害禁止を求める仮処分を長崎地裁に申請。地裁は同11月、住民側の主張を認める決定を出し、その後、バリケードは撤去されている。
 22日、同市役所で会見した原告側弁護団によると、訴訟では原告が無償かつ無期限で私道を通ることができる通行地役権を有していることの確認を求めるほか、原告だけでなくその家族など第三者を含めた通行妨害禁止、水道といったライフラインの敷設・補修工事の妨害禁止などを求めるという。精神的負担があったなどとして、原告1人当たり20万円の慰謝料も請求する。
 今後は、追加提訴も予定し、少なくとも住民50人以上が加わる見通しという。山本真邦弁護士は会見で「原告の生活には支障が出ており、精神的負担も大きい。早期解決できるよう、裁判所には審理してほしい」と話した。業者は取材に「訴状が届いていないのでコメントできない」と語った。

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